研究分担者 |
細谷 多慶 アイサワ工業株式会社, 術研究所・施工技術研究室, 主任研究員
芦谷 公稔 (財)鉄道総合研究所, 技術開発事業本部・環境防災技術開発推進部, 主任技師(研究職)
花村 哲也 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (40325080)
ASHIYA Kiminori Japan Railway Research Institute, Environmental Disaster prevention Div. Senior Engineer
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研究概要 |
本研究では,振動の発生・伝播メカニズムを振動・波動理論から究明した環境振動評価・予測システムを構築し,コンピュータ支援による効果的な振動対策工法を中詰廃タイヤWIB工法で以って開発していくことを目的とした.具体的には,本年度の研究実施内容は,I.列車走行・交通による軌道・道路構造物-地盤系の動的シミュレータの開発し,パラメータ・スタディーを実施した.列車走行・交通による軌道・道路構造物-地盤系の動的解析のモデル化を有限要素法と層状粘弾性体で行った.荷重の速度と地盤内の波動の伝播速度との関係で波動場の性状を調べた.そして構造物の基礎下に本研究で提案する波動バリアー構造(中詰廃タイヤWIB)を敷設した状態の波動場の解析をコンピュータ・シミュレーションから実施し,その制振効果を中詰廃タイヤのサイズ,スペーシング,剛性をパラメータにして評価した. II.フィールド計測 (1)新幹線走行による沿線振動環境を対象として、現場アレー振動計測をすることで振動源の特性および地盤内波動伝播のメカニズムを究明した. (2)列車走行の振動計測データの波形解析から,走行速度と振動の強度の距離減衰,振動数成分の関係を成層地盤内の波動伝播の分散特性を評価した. III.振動対策工法廃タイヤWIBのフィールド実験 中詰廃タイヤWIBを地盤内に構築し,地表面の打撃によって衝撃波動の伝播を計測し,波動バリアー構造(中詰廃タイヤWIB)を施工したときの波動伝播の様相から遮断.距離減衰効果を評価した. IV.ハニカムWIBを杭基礎支持の高架橋に適用したときの制振効果を事例研究で実施し,大きな低減効果が得られた.
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