配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
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研究概要 |
本研究では非線形履歴挙動の認識に対して構築された階層型ニューラルネットワークの入力層に与える情報の一般化を図り汎用性の高い非線形履歴挙動認識プログラムの開発を行った.具体的には階層型のネットワーク構造の決定,情報として与える入力層ユニットの選定,教師データの作成プログラムの検討を行った.開発した非線形履歴挙動認識プログラムを用いて複数の非線形性が顕著な数学モデルを選定し,解析的に得られた教師データに基づく履歴挙動の認識テストを行った.大地震時の橋梁の挙動を想定して,顕著な非線形挙動を示す免震支承の模型を用いて静的および動的な正弦波載荷実験およびランダム波載荷実験を行った.試験より得られた非線形の荷重-変位関係等のデータを教師データおよび検証用のデータとして活用した,この実験の実施にたって本研究で導入した20kNハイブリッドアクチュエータを使用した.また,それらの結果に基づき教師データ数,正規化の幅,接線剛性評価法の改善により,学習の高度化を図った.本研究で得られた成果は一般的な非線形挙動の履歴認識に適用可能な階層型ニューラルネットワークを構築しネットワークの学習に関して,誤差の収束状況に関してデータ数の多いケースが良好な学習効果が得られるわけではなく.適度な教師データ数により,精度のよい学習が行われることが明らかにしたこと.正規化幅の改善に関しては,正規化幅を調整することにより学習精度が向上することが明らかにしたこと.学習における接線剛性評価に関しては,速度の正負が変化する折れ点において,剛性が急変する場合があるため教師データ作成時に検討が必要なことを明らかにした,また,実験結果の模擬に関しては速度の正負が変化する折れ点において荷重変動が少ない荷重出力については良好な学習が行われたが,速度の正負が変化する折れ点において剛性変動が大きい剛性出力型については推定が良好に行われなかった.
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