研究課題/領域番号 |
13555223
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
正田 誠 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (70023489)
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研究分担者 |
武部 英日 明治製菓株式会社, 新素材事業部長(研究職)
菅野 靖史 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (90282855)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
2002年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
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キーワード | Geotrichum candidum / ペルオキシダーゼ / マンガンペルオキシダーゼ / パルプ廃液 / パルプ漂白 / 白色度 / カツパー価 / 脱ハロゲン / カッパー価 / アリルアルコールオキシダーゼ / フタル酸ジブチル / フタル酸ジエチルヘキシル / フタル酸ジシクロヘキシル |
研究概要 |
1.Geotrichum candidum Dec 1によるパルプ廃液の脱色を行い、70〜80%の色を脱色することに成功した。またこの脱色が、初期は菌による吸着がおこり、次に菌による分解の2段階で進行することが判明した。また廃液中の有機ハロゲン化合物(AOH)が40%減少し、脱ハロゲン(脱塩素)反応もDec1株によっておこなわれることが明らかになった。 2.Dec1株を酸素さらし処理後のパルプの廃液の脱色に利用し、90%以上の脱色がおこなわれた。 また酸素さらしパルプの漂白を行ったところ、白色度は30ポイント増加しカッパー価は10ポイント低下した。さらに廃液の脱色を行った培養液によっても漂白が可能なことを実証した。 3.未さらしパルプの漂白にDec1株を用いた。白色度の増加およびカッパー価の低下は、今まで報告されている担子菌と同じかそれ以上の能力があることが示された。漂白を2段階処理で行うと、白色度は50ポイント上昇し、極めて有効な処理方法であることが示された。 4.マンガンペルオキシダーゼ(MnP)の精製を行った。上記2.および3.は新規のペルオキシダーゼ(DyP)とMnPの共同メカニズムであることが判明した。特にMnPの能力が極めて高いことが明らかになった。 5.リグニンの分解をDec1株で行った。リグニン溶液の分解がDec1株の生産するDyPおよびMnPの作用であることが判明した。担子菌以外でMnPおよびペルオキシダーゼの作用メカニズムが明らかになったのは初めてである。リグニン分解の指標染料であるPoly R-478の分解もDyPおよびMnPによってみられた。
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