研究課題/領域番号 |
13555235
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
波戸崎 修 東京農工大学, 工学部, 助手 (40313291)
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研究分担者 |
羽場 紀幸 株式会社明電舎 材料, デバイス研究部, 部長(研究職)
羽場 方紀 株式会社明電舎, 材料・デバイス研究部, 部長(研究職)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
2002年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2001年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
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キーワード | 水晶振動子マイクロバランス / マルチチャンネルセンサー / 多成分同時測定 / 免疫測定 / 磁気微粒子 / 水晶振動子電極 / 電気化学発光 / 微小センサー / 抗原抗体反応 |
研究概要 |
本研究開発プロジェクトでは、高感度を有するマルチチャンネル水晶振動子(MQCM)の開発を行った。直径2mm以下の微小水晶振動子電極を1枚の水晶基板上に9個作製・配列したMQCMの試作を行い、MQCMの微小化を検討した。MQCM上の複数の微小化QCM電極を発振させた場合にも、電極間の干渉は無く、それぞれのQCM電極が独立した高感度センサーとして機能することが確認された。電極部の水晶基板厚さを薄くし、共振周波数を上げることにより、電極の微小化による検出感度の劣化を防いだ。 本研究プロジェクトのメインテーマは、MQCMセンサーを多成分同時測定に適用することである。そのためには、ターゲットとするそれぞれの検出物に対する特異性をMQCM上の各QCM電極に付与する必要がある。本研究では、抗原-抗体反応を利用し、MQCMセンサーによる多成分同時測定の可能性について検討を行った。4-チャンネルMQCM上の一つのQCM電極表面上にモノクロール抗人血清アルブミン(anti-HSA)を、他の電極表面にモノクローナル抗牛血清アルブミン(anti-BSA)を導入し、このMQCMをHSAとBSAを両方含むリン酸緩衝溶液に接触させた。その結果、それぞれのQCM電極の周波数が、特異的に結合する抗原の濃度に比例して減少した。この結果、MQCMを多成分同時測定に適用することができることが確認された。さらに、我々は、MQCMの各QCM電極への特異性の付与に関して、磁気微粒子の使用を検討した。磁気微粒子は、磁石を使用して容易にQCM電極表面に集めることが可能であり、測定終了後は容易に洗い流すことが可能である。したがって、磁気微粒子にあらかじめ特異性を付与しておくことにより、MQCMの繰り返し使用が可能になり、測定のコストダウンにつながると期待された。 本研究で開発されたMQCMセンサーは、様々な疾病の早期発見を可能にすると期待される。
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