研究課題/領域番号 |
13555238
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
島ノ江 憲剛 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助教授 (10274531)
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研究分担者 |
中原 毅 フィガロ技研株式会社, 開発部, 部長(研究職)
酒井 剛 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助手 (40284567)
山添 昇 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 教授 (40037817)
荻野 薫 矢崎計器株式会社, ガス機器開発事業部, 課長(研究職)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2002年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
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キーワード | CO2センサ / プレーナ型 / 環境計測 / アルコキシド / ガラスコンポジット / 湿度依存性 / 厚膜 / BiCuVOx / 環境計器 / ガスセンサ / 二酸化炭素 / ナトリウムイオン導電体 / スクリーン印刷 / ガラス成分 / Nernst応答 / 水蒸気 |
研究概要 |
CO_2は地球温暖化の原因物質の一つであり、その濃度測定の重要性が広く認識されている。また、工場やオフィス、一般家庭などの空気の汚れの監視、植物育成など、幅広い分野においてもCO_2の濃度計測が望まれている。本研究では、新規ゾルゲル法を用いたNASICON合成とセンサ素子のプレーナ構造化に着目し、低コストで安定性に優れたCO_2センサの開発を目指した。得られた成果を以下に示す。 (1)金属アルコキシドを用いることにより、均一でかつ低温で焼結が可能なNASICON(Naイオン伝導体)粉末を得ることができ、これを厚膜として用いたプレーナ型センサは乾燥雰囲気で理論的な応答特性を示すことを明らかにした。また、この膜は電極と同時に焼成できることから、作製プロセスの省略化に有用であることがわかった。 (2)上記(1)で得られたプレーナ型センサは水蒸気混在下において理論値と一致せず、さらなる改善が必要となった。これは、NASICON中に細孔が存在し、水蒸気が吸着しやすいことが原因と考えられ、そこでガラス成分をNASICONに添加することにより緻密化を試みた。その結果、理論値からは僅かにずれるが、湿度に安定なセンサ素子が得られることがわかった。 (3)センサ応答の理詮値からのずれをなくし、かつ湿度の影響を抑制するために、NASICON単独で緻密膜の作製を試みた。緻密膜を得るために種々の有機物添加物を検討した結果、エチレングリコールが緻密膜作製に有利であることがわかった。 (4)プレーナ型センサの安定化のためには、対極を最適化する必要がある。これまでは、Au電極を用いていたが、BiCuVOxの複合酸化物を用いると高湿度下においてもセンサ起電力が安定化することを見出した。また、実用化に際しては、作動開始・停止に伴うセンサ素子への熱履歴や各構成材料間の接合強度も重要であることがわかった。
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