研究課題/領域番号 |
13555241
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
今中 信人 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30192503)
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研究分担者 |
黒岩 孝朗 株式会社山武, 研究開発本部, 次長(研究職)
増井 敏行 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00304006)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 化学センサ / 固体電解質 / 多価イオン / 窒素酸化物 / 塩素 / 炭酸ガス / アンモニア |
研究概要 |
窒素酸化物(NOx)ガスは大気汚染を引き起こす毒性ガスであり、地球環境保全のためにはNOxガスの大気中への排出量を極力削減する必要がある。効果的に削減するためには、個々の発生源でのその場計測が必要であり、小型で精度良くNOxガスを検出できるセンサの開発が望まれている。本研究では、3価のAl^<3+>イオン伝導性固体電解質と安定化ジルコニアを組み合わせ、検出極に耐水性に優れる酸化ガドリニウムと亜硝酸カリウムとの固溶体を用いた新規なNOxガスセンサの開発を行った。 450℃においてNOガス検出特性を調べた結果、NO濃度の増加および減少時どちらにおいても理論通りの応答を示し、また、応答速度も約15分と迅速であった。一方、NO_2ガスに対する応答特性を調べたところ、NO_2に対してもNOガスの場合と同様、理論通りの応答を示すことが明らかとなった。さらに、NOとNO_2ガスに対するセンサ出力は、同濃度のガスに対して同程度の値を示したことから、個々のガス種に対する優れた検出特性に加えて、これらガスの混合ガス中でトータルNOxガス濃度が測定できると考え、NO+NO_2のトータル濃度を一定にし、混合割合を種々変化させたガス中でセンサ出力を測定した結果、全ての混合割合において一定のセンサ出力が得られることが分かった。 以上のことから、固体電解質に3価のAl^<3+>イオン伝導性固体電解質と安定化ジルコニアを、検出極に酸化ガドリニウムと亜硝酸カリウムとの固溶体を用いたセンサは、個々のNOxガスのみばかりでなく、トータルNOxガス濃度がその場計測できる新規なNOxガスセンサとなることがわかった。
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