研究課題/領域番号 |
13555252
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
井上 誠一 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (90017939)
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研究分担者 |
村山 俊幸 高砂香料(株), ファイン&アロマケミカル研究所, 主管
本田 清 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (60231578)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | サリチルアルデヒド / ビニルスルフィド / 1,4-オキサチアン / オルトキノンメチド / 縮合三環式化合物 / 縮合四環式化合物 / 生理活性クロマン / 1, 4-オキサチアン / クロマン |
研究概要 |
本研究はオルトキノンメチドの分子内付加環化反応による三環性クロマン化合物の高立体選択的な合成法を応用して、複数のヘテロ原子を含む三環性クロマン化合物の新しい合成法を開拓し、これを環開裂することによる新規の天然型α-トコフェロールの合成法を開発することを目的としたものである。 1.先ず、新規化合物である内部ビニルスルフィド構造を含む1級アルコールの合成法について検討した結果、イソブチルアルデヒドジチオアセタールから誘導したビニルスルフィドにカルベンを反応させ、生成物を還元することによる合成法を確立した。 2.次にこのアルコールとサリチルアルデヒドとの反応について検封したところ、1,4-オキサチアン環が縮合した三環式の新規複素環化合物を合成することに成功した。 3.BC環及び側鎖の構築原料となるテルペノイド炭素鎖を有するスルフィドはWittig反応を用いて1炭素伸長し、チオグリコール酸エステルを作用させてビニルスルフィドとすることにより、目的物の合成に成功した。 4.次にこれらのアルコールとサリチルアルデヒドとの反応により、良好な収率で三環性クロマン化合物が得られた。また、シクロヘキサノール型アルコールを用いると対応する四環性クロマン化合物が得られた。いずれの反応も立体保持で進行した。 5.このようにして得られた複素環化合物の還元的開裂について検討し、ケイ素化合物を用いる方法を考案した。これにより目的とするクロマン化合物α-トコールを合成することができた。これからα-トコフェロールへの誘導は既知であるので、形式的全合成が達成された。
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