配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
2003年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2001年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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研究概要 |
有機金属化学の手法を用いて多様なπ共役導電性高分子配位子を合成した。また、その金属錯体を合成した。さらに、得られた高分子錯体の機能を解析した。π共役導電性高分子配位子を構成する配位子としては、ピリジン、2,2'-ビピリジル、1,10-フェナントロリン、5,6-ジアルコキシ-1,10-フェナントロリン、ビイミダ・ゾール、ジピリド[3:2-c:2',3'-e]-ピリダジン、ジピリド[3,2-b:2',3'-d]フラン、ビチアゾール、ベンズイミダゾール、8-キノリノール、Salen型配位子等の単位を選び、これらの高分子配位子を合成した。合成に当っては、ゼロ価ニッケル錯体を用いる炭素-炭素結合形成反応、パラジウム錯体を用いるSuzuki coupling, Sonogashira coupling, Stille coupling等を用いた。得られた高分子配位子は、GPC、光散乱法等による解析の結果、約10000の分子量を持つ場合が多いことが分かった。また重合の結果、主鎖に沿うπ共役系が拡がり、紫外可視吸収スペクトルにおけるピークが長波長側にシフトすることが分かった。このようにして、得られたπ共役導電性高分子配位については、銅、ニッケル、ルテニウム、亜鉛等の金属の化合物と反応させることにより、高分子錯体を形成させた。高分子錯体の形成に伴い、紫外可視吸収スペクトルにおいて、d-d吸収帯が現われる等の変化が見られた。これらのπ共役導電性高分子配位子及びその金属錯体は(1)電気化学的に活性であり、電気化学的触媒機能が期待される、(2)発光機能を有する、(3)導電性を有する等の機能を有する。触媒機能については、水の光分解、レドックス触媒反応に有効なものがあることが分かっている。
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