研究課題/領域番号 |
13555260
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
北野 博巳 富山大学, 工学部, 教授 (40115829)
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研究分担者 |
長村 俊彦 株式会社ユニソク, 科学機器開発研究所, 所長
井出 誠 富山大学, 工学部, 助手 (70334711)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
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キーワード | 原子間力顕微鏡 / 赤外励起 / 高分子-水界面 / OH伸縮振動子 / 水の構造 / 生体適合性材料 / 固-液界面 / 赤外分光法 / ラマン分光法 / 固一液界面 / 単分子膜 / 分子認識 / 振動スペクトル |
研究概要 |
本研究では、固液界面に存在する分子の動的構造や配向に関する情報を、固体表面の微細構造に関する情報と共にin situで捉えることを目的として、赤外分光法と原子間力顕微鏡(AFM)法を組み合わせた新規の赤外励起走査型AFM表面観測装置を試作した。 固液界面の情報を間接的に捉えるため、赤外全反射吸収法および偏光ラマン分光法を用いて、固体高分子薄膜および高分子水溶液中の水について検討した。特に、OH伸縮振動帯に注目し解析を行った。生体適合性の高い薄膜中においては、水のOH伸縮振動帯の波形は、純水のものと極めて似通った波形を示した。この結果は、生体適合性の発現が、水の構造に密接に関与していることを示しており、さらに、水の構造を破壊しにくい材料ほど、生体適合性に優れていることを示すものと考えられる。一方、水溶性高分子についても、同様に「水の構造」の観点から検討したところ、生体適合性に優れた高分子は、溶液中の水の水素結合ネットワーク構造をほとんど乱さないという知見を得た。 上述したように、生体適合性材料は、いずれの系においても、水の構造を破壊しにくいことが示されたが、共にバルクの情報に基づくものである。そこで、冒頭でも述べたように、固体表面上の水のみならず、界面を形成する固体高分子材料の情報を同時に検討するため、赤外励起走査型AFM表面観測装置を試作し、水の構造および材料の動態について検討した。
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