配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
2003年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2001年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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研究概要 |
今日の造船技術の中で求められているIT化技術は,ネットワークを意識しないような(ネットワーク透過な),幅広い項目に対応する汎用な設計ツールであると考えられる.本研究の目的は,船型設計において従来使われてきた計算流体力学(CFD)に基づく形状最適化計算ソフトを,市販のCADソフトと融合させること,さらに,最適化ツールと船型CAD,及びCFD計算コードの3体をネットワーク透過な形で統合化し,より現場で適用しやすい形態のネットワーク透過型CFD援用最適設計ソフトウェアを開発することである.本研究は,平成13年度〜15年度の3ヵ年で行われた. まず初年度(平成13年度)における研究の主眼は,1台のサーバー上にSQP/GA非線形最適化システム,CFD, CAD(NAPA)による船体形状生成システム,そしてシステム統合化モジュールを搭載し,その性能を確認した.つづいて第2年度(平成14年度)では,複数のサーバーへの分散配置と統合化モジュールのネットワーク対応に重点をおき,あるサーバー上の統合化モジュールから,その他のサブシステムがネットワークを介して制御できるように統合化モジュールを改良した. そして最終年度(平成15年度)では,システム使用法(マニュアル)の作成,最適化問題設定法の解説,他の最適化問題への拡張の解説に重点をおいた.それらのドキュメンテーションにおいては,実際に具体的な最適化問題に適用した際の結果の例,本システムの重要な特徴-すなわち個々の要請に比較的容易に応える機能,本手法の拡張性の高さ,本研究で開発する最適化システムの汎用性が高さ,単独の計算環境が貧弱な場合でも,ネットワークを利用することにより強力な計算環境を構築できる点を強調し,実例を含めた計算結果の評価も網羅した.以上より,本研究の所期の目的は,十分な成果をもって達成できたものと考える.
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