研究課題/領域番号 |
13556002
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
育種学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
森川 弘道 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00089129)
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研究分担者 |
高橋 美佐 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10294513)
坂本 敦 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60270477)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2001年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | 亜酸化窒素(N_2O) / 脱窒 / 亜酸化窒素還元酵素(N_2OR) / 脱窒菌Pseudomonas stutzeri / バイオインフォーマティックス解析 / 形質転換植物 / 亜酸化窒素 / 窒素酸化物 / 硝酸性窒素 / シロイヌナズナ / バイオインフォマティックス / 同位体窒素分析 / 亜酸化窒素還元酵素(N2OR) / ウエスタン・プロット法 / 二酸化窒素 / 環境汚染 / ブルーベビー症 / 富栄養化 / 葉菜 / 脱窒酵素系 |
研究概要 |
コムギ、タバコを含む17植物タクサの無菌培養植物の^<15>N_2O生成についてGoshimaら(1999)方法により調査した。その結果、N_2O発生はユーカリプタス・ヴィミナリスを除いて全ての植物で認められた。最大値はケナフ(0.45±0.20ng N_2O/g fresh weight)、最小値はユーカリプタス・ヴィミナリス(-0.012±0.12ng N_2O/g fresh weight)であった。従って、N_2O発生は植物に共通した機能であることが本研究によって初めて示された。ユーカリプタス・ヴィミナリスでの結果は、大気中のN_2Oを吸収することをしさしている。また、植物(11種)の二酸化窒素同化能とN_2O生成量との間には、高い負の相関(r=0.72)があることを初めて見出した。すなわち、植物の二酸化窒素同化(主として硝酸同化経路を介する)作用とN_2O生成作用には窒素をめぐった「競争関係」があることになる。 脱窒菌Pseudomonasu stutxeri由来のN_2OR遺伝子の発現カセットをシロイヌナズナの根に感染させ、ハイグロマイシン耐性を指標として形質転換株を取得した。PCR法により植物ゲノム内での外来N_2OR遺伝子の存在を確認した。T_1個体からタンパク質を抽出し、ポリクローナルN_2OR抗体を用いてウエスタンブロット解析、脱窒菌由来のN_2OR遺伝子は形質転換シロイヌナズナ細胞内で転写、翻訳、成熟していることを確認した。調査した限り、形質転換体内が生成した外来N_2ORタンパク質は活性をもつことを示す結果は得られなかった。 植物ゲノムにおけるnos_Zなど脱窒遺伝子ホモログのバイオインフォーマティックス解析を行い、シロイヌナズナ、イネ等のデータを用いて、植物ゲノムにバクテリア脱窒遺伝子(NOR, N_2OR)のホモログについて調査した。その結果、Fusarium oxysporumおよびCylidrocarpon tonkinense cytochomeのカビ由来のP-450型NO還元酵素(P-450nor)遺伝子は、分子進化学的には、シロイヌナズナおよびイネのチトクロームCオキシダーゼ(COX6B)と近縁関係にあることが分かった。
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