研究課題/領域番号 |
13556034
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
両角 和夫 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (30312622)
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研究分担者 |
石井 圭一 東北大学, 大学院・農学研究科, 講師 (20356322)
柘植 徳雄 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (80281955)
大鎌 邦雄 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (40292255)
橋詰 登 農林水産省, 農林水産政策研究所, 主任研究官
市田 知子 農林水産省, 農林水産政策研究所, 室長
長谷部 正 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (10125635)
工藤 昭彦 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (00073966)
大村 道明 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (70312626)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,900千円 (直接経費: 13,900千円)
2003年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2002年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2001年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 農業集落 / 農村社会 / 農家人口 / 行政組織 / 人口減少時代 / フランス / ドイツ / 集落の消滅 / 農村地域社会 / 管理体制強化 / 集落の崩壊 / 社会的機能 / 地域農業 / 金山町 / 行政システム / エレクトリック・ファーマー / MINAS / プロブレム・シフティング |
研究概要 |
我が国の農家人口および農業就業人口は、今後、急速に減少することが見込まれる。本研究の目的は、それが農村の社会構造および地域農業のあり方に及ぼす影響を明らかにするとともに、農村地域社会あるいは農業の維持・存続に必要な対策のあり方を考える手がかりを得ることにある。主な研究成果を幾つか上げると、ほぼ次のようである。 一つは、1990年センサス以降の10年間に、約5,000の農業集落が消滅したが、集落そのものが消滅したのは100強であり、少なくとも7割強に少数の農家が点在している。しかし、そこでの営農の継続は難しく、近い将来、農家が消滅する可能性は極めて高い。また、農家を維持するには、最低5戸以上の存在が必要であることも明らかになった。 二つは、東北全体としての人口減少時代に突入し、農業集落の人口も減少、集落の維持は難しい。このため拠点集落への集落統合、集落内農地の管理体制強化などが必要である。 三つは、農業集落の最も基本的な機能であった農業を維持する機能の後退が著しい。消防等の生活活動の維持も難しく、相互扶助関係の活動も低下している。さらに家相互の関係も血縁による扶助がみられるが、これも希薄化の傾向にある。こうした変化をカバーし集落の活動を支えているのが市町村行政であるが、農業集落を基礎とする農村社会の運営システムはすでに形骸化している。このため、新たな運営のシステムの構築が必要である。 四つは、海外の事例をみると、フランスではコミューン、ドイツではゲマインデという人口規模の非常に小さい行政組織が健在であり、これが地域社会の維持に果たす役割は大きい。日本では、現在、市町村の広域合併が進められているが、海外のこうした事例をみると、集落の維持・存続に果たす行政組織の役割について再考すべきであろう。
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