研究課題/領域番号 |
13556035
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
農業土木学・農村計画学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
足立 泰久 筑波大学, 農林工学系, 助教授 (70192466)
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研究分担者 |
三原 真智人 東京農業大学, 地域環境科学部, 助教授 (00256645)
中石 克也 茨城大学, 農学部, 助教授 (40180236)
南條 正巳 東北大学, 大学院・農学系研究科, 教授 (60218071)
長崎 晋也 東京大学, 大学院・新領域創生科学研究科, 助教授 (20240723)
大井 節男 農業工学研究所, 農村整備部, 主任研究官
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2001年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | コロイド / 凝集 / 分散 / フロック / 土壌 / 粘土 / 腐植物質 / 高分子電解質 / 汚染物質のキャリア / 土壌カラム / フラリタル次元 / フラクタル次元 / モンモリロナイト |
研究概要 |
重金属やダイオキシン類などの難水溶性の物質は土壌中の粘土や腐植物質などのコロイドをキャリアとして環境中を移動する。この現象は、対象とする汚染物質のモニタリングやリスク評価、さらには環境基準を考える上から重要な検討課題である。本研究ではこの事実に着目し、移動を予測制御する立場からコロイドの水理学的輸送特性に関与する因子の解析を試みた。得られた成果は以下のとおりに要約される。 1)コロイド粒子が凝集することによるフロックの構造形成が流れ場の中において強い排除体積効果を生じていることを明らかにした。この効果は水理学的輸送問題として重要であり、その定量的な解析モデルを流動場でのフロックの形成過程、毛細管流動、高分子電解質による架橋現象のおのおのについて提出し、それぞれの妥当性を実験により証明し、理論を確立した。 2)地層中のコロイド粒子の移動を想定してカラムの通過実験を行い、コロイドのろ過効率に対する土中間隙のスケールと通過するコロイドの凝集分散現象との間に一定の関数関係があることを見いだした。この結果については上記1)の結果を踏まえ更に解析を進め、凝集速度論に基づいた水理学的に有効な解析モデル構築の可能性を示した。 3)実際の環境中においては土壌や水中に共存する有機物、とりわけ腐植物質の存在の有無が、粘土と農薬重金属などとの吸着の相互作用および粘土コロイド自体の凝集分散に強く影響していることを明確にしたものの、このことに関する既存の研究ではその動力学的解釈はほとんど行われておらず、本研究の発展の方向として、物質輸送の観点から有機物質の動力学的な関与の機構が、今後最も重点的に検討すべき課題であることを指摘した。
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