研究課題/領域番号 |
13556046
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
森松 組子 (吉松 組子) 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (90220722)
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研究分担者 |
小野 恵利子 株式会社メリアルジャパン, つくば明野ラボラトリーズ, 研究員
森松 正美 岩手大学, 農学部, 助教授 (70241370)
苅和 宏明 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (70224714)
有川 二郎 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10142704)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
2003年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2001年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | ハンタウイルス / エンベロープ蛋白 / 抗原性 / ワクチン / 診断法 / 精製法 |
研究概要 |
1.CAG promotorを用いて発現させた組み換えハンタウイルスエンベロープ蛋白が細胞融合活性を持つことを明らかにした。ハンタウイルスの中和エピトープの中央に細胞融合関連エピトープが位置することから、この組み換え蛋白が中和エピトープを保持していることが示された。また、同時に核蛋白抗原もCAG promotorを用いて発現させることに成功し、エンベロープ蛋白との相互作用について検討した。その結果核蛋白はエンベロープ蛋白の発現と輸送を押さえる可能性があること。この二つの蛋白のみではウイルス様粒子は形成されないことが示された。 2.CAG promotorを用いて発現させた組み換えハンタウイルスエンベロープ蛋白を用いて、外皮のみがハンタウイルスエンベロープ蛋白であり、内部が不稔のvesicular stomatitis virus (VSV)であるPseudotype VSV (VSVΔG^*HTN)を作製し、迅速で安全な中和抗体測定システムを構築した。また、分泌型の組み換えハンタウイルスエンベロープ蛋白を抗原としてマウスへ免疫し、中和抗体の誘導の可否を検討した。その結果、中和抗体は誘導されなかった。そのため、次にVSVΔG^*HTN粒子を抗原としてワクチネーションを試みた。その結果、免疫されたマウスにはエンベロープ蛋白に対する抗体の上昇が確認された。さらにこのマウスに攻撃接種したところ、核蛋白に対する抗体の上昇、および活性はほとんど見られず、感染が防御されたと考えられた。以上のことから、エンベロープ蛋白をウイルス様にパッケージングすることで、感染防御活性を有する抗体応答が得られることが分かった。これらの結果から、この組み換え蛋白を用いた安全なワクチン開発の可能性が示された。
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