研究課題/領域番号 |
13556058
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物資源科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
坂 志朗 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (50205697)
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研究分担者 |
中薗 豊 (株)ロンフォード, 研究開発部, 常務取締役
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2001年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
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キーワード | 超臨界メタノール / バイオディーゼル燃料 / 油脂 / エステル交換反応 / 加水分解反応 / エステル化反応 / 脂肪酸 / 脂肪酸メチルエステル / エステル反応 / 植物油 / トリグリセライド / 遊離脂肪酸 / 菜種油 / 脂肪酸エステル |
研究概要 |
現在、商用的なバイオディーゼル燃料の製造にはアルカリ触媒法が用いられているが、複雑な精製プロセスを要し、廃油脂類には適用できない等の問題があった。そこで当研究室では、超臨界メタノール法(以下、従来法)による無触媒でのバイオディーゼル燃料製造技術を開発した。この方法では、水や遊離脂肪酸を多く含む廃油脂類を高効率でバイオディーゼル燃料に変換でき、アルカリ触媒法における種々の課題を克服した。しかし、350℃、20MPa以上という高温・高圧での処理が要求され、反応器にハステロイ合金等の高価な材料を要することや、生成したバイオディーゼル燃料が熱変成するなどの課題が残された。 そこで、より穏やかな処理条件でのバイオディーゼル燃料の製造を実現するため、亜臨界水による油脂の加水分解と、それに続く超臨界メタノールによる脂肪酸のエステル化反応を組み合わせた二段階超臨界メタノール法(以下、二段階法)を開発した。その結果、従来法では300℃以下の温度においてエステル交換反応の反応速度が急激に減少するが、二段階法では加水分解及びエステル化反応のいずれについても、300℃以下での反応速度の急激な減少は観察されず、従来法よりも二段階法の方が反応速度が大きいことが判明した。その結果、二段階法では270℃、10MPa以下の反応条件でも高いバイオディーゼル燃料の収率が実現した。さらに、二段階法では副生成物のグリセリンが加水分解後に分離でき、全グリセリン量は0.15wt%まで低減され、米国やEUでの規格を満たす、より高品位なバイオディーゼル燃料の製造が可能となり、実用化への期待が高まっている。
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