研究課題/領域番号 |
13557005
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
能勢 博 信州大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40128715)
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研究分担者 |
樋口 京一 信州大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20173156)
松尾 隆和 エスペツク(株), 環境整備部, 部長
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2001年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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キーワード | カロリー系 / 筋力 / 運動トレーニング / IT-システム / 遺伝子 / 動物モデル / カロリー計 / 運動処方 / ITネットワーク / データベース / 高齢者 / 持久性トレーニング / 筋力トレーニング / 携帯型カロリー計 / 運動効率 / エネルギーの散逸 / 加速度計 / 遺伝子検索 |
研究概要 |
本研究の目的は、数千人を対照に、ウォーキング以上の運動処方ができるシステムを構築し、さらに、運動処方の効果の個人差について、その遺伝的背景にアプローチするためののモデル動物を確立することである。以下の3つの実績に要約できる。 1)ヒト運動量連続測定装置の現場応用 ウォーキング以上の単位時間当たりのカロリー消費量を正確に測定できる装置を開発した。さらに、この装置を用い、最大速度で歩行した際の前後、左右、上下方向の加速度を測定することで、大腿部最大筋力の評価が可能となった。 2)ITを用いた個別運動処方システムの確立 上記の装置を、200人の市民に配布し、一定期間、3日/週、30分間/日、最大酸素摂取量の60-70%の運動強度で運動トレーニングさせると、6ヶ月間で、持久性体力が10-20%上昇することを明らかにした。この際、市内数カ所の福祉ひろばのコンピュータ端末から装置のデータ収集を行い、トレーニング期間前後で測定した体力、血液成分の結果を参加者にフィードバックするシステムを構築した。これによって、一度に数千人の高齢者を対象に運動処方が可能となった。 3)運動処方反応性遺伝子探索のため、動物モデルの確立 運動処方反応性遺伝子の探索を行うための動物モデルの確立をおこなった。その一つにの血圧調節に関する研究がある。カルポニンは末梢血管平滑筋内に存在するα-アドレナリン性血管収縮に関与するメディエータであるが、これが欠損したマウスでは、運動時の血圧調節が破綻し、運動を継続できないことを明らかにした。さらに、時計遺伝子の一つである、CRYが欠損しても、末梢血管平滑筋にα-アドレナリン受容器が発現せず血圧調節が破綻する。これらの発見は、遺伝子学と生理学レベルの表現型をつなぐ重要な業績であり、今後、上記の運動処方システムを利用することで、ヒトにおいても同様な研究が可能となった。
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