研究課題/領域番号 |
13557012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
喜多村 直実 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (80107424)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,900千円 (直接経費: 13,900千円)
2002年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2001年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
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キーワード | 肝細胞増殖因子(HGF) / HGF活性化酵素 / HGF活性化酵素インヒビター / Kunitzドメイン / 肝再生 |
研究概要 |
肝細胞増殖因子(HGF)の過剰作用により腎障害が引き起されることが報告されており、HGFの過剰作用を抑制する治療薬の開発が期待されている。我々はHGF活性化酵素の活性を阻害する新しい蛋白性のプロテアーゼインヒビターを2種類(HAI-1およびHAI-2)見出している。本研究ではこれらインヒビターのHGFの過剰作用による疾病に対する治療薬としての可能性を探ることを目的として解析を行い、以下の結果を得た。 1.HAI-1にはプロテアーゼインヒビターとしての活性に必要な領域としてKunitzドメインが2個存在する。そこでヒトHAI-1のそれぞれのKunitzドメインからなるHAI-1を作成し解析した。その結果、N末側のKunitzドメインがC末側のKunitzドメインよりはるかに高いHGF活性化酵素に対する阻害効果を示した。HAI-2にもKunitzドメインが2個存在する。マウスHAI-2のそれぞれのKunitzドメインについて同様に解析した結果、C末側のKunitzドメインがN末側のKunitzドメインより高い阻害効果を示した。今後はHAI-1とHAI-2のKunitzドメインのうち、どれが最も生体への応用に適しているかを解析する必要がある。 2.HAIのKunitzドメインを生体に投与してHGFの活性化が抑えられるかを検討するためには、実験動物系の確立が必要である。そこでラットを用いてHGF活性化酵素を投与した場合にHGFの活性化が誘導されるかについて解析した。ラットに肝切除を行いHGFの合成が促進された時にHGF活性化酵素を投与したところ、HGFの活性化が誘導され、また肝再生が促進した。したがってこの系はHAIのKunitzドメインのインヒビター活性を検定するのに適した系であると考えられる。
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