研究課題/領域番号 |
13557018
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
能勢 眞人 愛媛大学, 医学部, 教授 (70030913)
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研究分担者 |
宮崎 龍彦 愛媛大学, 医学部, 助手 (80239384)
小野 栄夫 愛媛大学, 医学部, 助教授 (20302218)
遠藤 弥重太 愛媛大学, 工学部, 教授 (40093843)
高橋 智 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (50271896)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
2002年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2001年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | 膠原病 / リンゲージ解析 / 膠原病感受性遺伝子 / 無細胞系蛋白合成 / 合成多型蛋白質 / リコンビナントインブレッド系マウス / BACトランスジェニックマウス / ゲノム病理学 / 自己抗体 / ポリジーン / リンケージ解析 / 位置的候補遺伝子 / RI系統マウス / BACコンティグ / 血管炎 |
研究概要 |
従来、我々はポリジーン病患と目される膠原病の遺伝的基盤を解明するために、膠原病モデルマウスMRL/MpJ-lpr/lpr (MRL/lpr)の病態、病理の遺伝様式、感受性遺伝子座を、非発症マウスC3H/HeJ/lpr-lpr (C3H/lpr)やC57BL/6-lpr/lpr (B6/lpr)との交配系により解析し、膠原病がポリジーン疾患であること、ゲノム交雑による遺伝子多型の組み合わせが種々の病態、病像の発症を決定していることを明らかにした。そこで、本研究では、個々の原因遺伝子を同定するための新たな戦術として、1)感受性遺伝子座の候補遺伝子の合成多型蛋白の機能解析、2)ゲノムモザイクマウスライブラリーを利用した病態ゲノムの解析、3)感受性遺伝子座領域のBAC(bacterial artificial chromosome)トランスジェニックマウスの作成による機能解析、の3項目を遂行し、上記課題の突破口とした。 1)腎炎の位置的候補遺伝子の合成多型蛋白の機能解析:コムギ胚芽リボゾームRNAを用いた無細胞蛋白合成系による蛋白合成系を用いて、遺伝子多型を示した候補遺伝子cDNAのcoding regionを鋳型としてMRL型、C3H型両者の蛋白を合成した。これらの合成多型蛋白の機能を、細胞培養系を用いたバイオアッセイ系にて定性、定量解析し、種々の免疫応答系、反応系において両者間に有意な差を見出した。 2)ゲノムモザイクマウスライブラリーの作出とこれを利用した病態ゲノムの解析:MRL/lprと膠原病嫌発系C3H/lprマウス間の兄妹交配から得られるゲノムモザイクマウスライブラリー(recombinant inbred (RI)系)を樹立し、各系統について、その膠原病病態形質の解析を行った。その中で、糸球体腎炎、血管炎、関節炎、唾液腺炎の病理形質、また、抗dsDNA抗体、リウマチ因子、高ガンマグロブリン血症の病態形質を、個別に、あるいはこれらを種々の組み合わせで重複して発症、発現する系統が存在することを明らかにし、さらに、各系統についての20cMをカバーする遺伝子型の系統間分布表(SDP表; strain distribution pattern table)を作成した結果、膠原病病理形質、病態形質に関する新たな感受性遺伝子座を見出した。 3)血管炎感受性遺伝子座領域のBAC (bacterial artificial chromosome)トランスジェニックマウスの作成:血管炎感受性遺伝子座Arvm1、Arvm2を中心に、C57BL/6マウスゲノムに由来するBAC contigの解析を行い、BACトランスジェニックに用いるコンストラクトを作成、また、このcontigについて、特定の候補遺伝子領域にMRLマウスalleleを有するコンストラクトを作成した。これらをMRL/lprマウス受精卵に導入し、BACトランスジェニックマウスを得ることに成功した。
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