研究課題/領域番号 |
13557021
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平井 啓久 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (10128308)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
13,900千円 (直接経費: 13,900千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
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キーワード | マンソン住血吸虫 / ゲノムプロジェクト / BACクローン / 染色体マッピング / 蛍光インシツ-ハイブリダイゼンション法 / 染色体彩色プローブ / 染色体 / EST / HOX遺伝子 / 国際情報交換 / 国際共同研究 / 染色体顕微切断法 / マンソン住血吸中 / FISH / 染色体マップ |
研究概要 |
本研究課題はマンソン住血吸虫のゲノムプロジェクトの一環として、BACクローンの染色体マッピングの技術開発を行い、全クローンの住所録を完成させることを目標に推進してきた。計画期間内に実施した項目を下記に列挙する。 (1)染色体標本を適格に作成する技術、マッピングに伴うクローンDNAの標識ならびに染色体DNAの変性方法、シグナルの位置を染色体模式図に記入する方法等を開発した。これによって、染色体マッピングのFISH(蛍光インシツ-ハイブリダイゼーション)技術が確立した。この技術は住血吸虫類だけではなく、フィラリアの染色体マッピングにも利用できた。 (2)小型染色体、第5、6、7は染色体の形態から同定することは、マンソン住血吸虫の染色体に習熟していなければ非常に難しく、汎用性が低く客観性に乏しい。そこで、客観性の高い染色体同定法を確立するために、各染色体に特異的な彩色プローブを作製した。 (3)BACクローンの染色体マッピングを可能にしたことで、幾つかの特異的遺伝子の染色体上の座位を決定することに成功した。例えば、adenylosuccinate lyase, HOX geneなど。 (4)染色体マッピングを補足する技術として、染色体上でPCRを行うPRINS法を、住血吸虫類の染色体でも実施できる方法を改良した。 (5)今回のプロジェクトで開発した技術は、霊長類の染色体を用いた遺伝子マッピングにも利用でき、遺伝子のマッピングや染色体分化解析に応用された。 当初の目標であった20000個のBACクローンをマッピングすることは、残念ながらまだ達成できていないが、今回のプロジェクトで安定した技術を確立したので、今後は他研究機関の協力も得て、全クローンのマッピング完成は不可能ではない。我々の技術は、日本住血吸虫のゲノムプロジェクトを行っている中国チームにも、現在技術移転されつつあり、世界的な寄生虫ゲノムプロジェクトの発展に寄与するものと思われる。
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