研究課題/領域番号 |
13557023
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河岡 義裕 東京大学, 医科学研究所, 教授 (70135838)
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研究分担者 |
堀本 泰介 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00222282)
五藤 秀男 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50323639)
高田 礼人 東京大学, 医科学研究所, 助手 (10292062)
大隈 邦夫 財団法人化学血液療法研究所, 第一製剤部長
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
2002年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2001年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | インフルエンザウイルス / リバース・ジェネティクス / 生ワクチン / A型インフルエンザウイルス / M2膜蛋白質 / M2蛋白質 / 膜貫通領域 |
研究概要 |
インフルエンザは毎年のように高齢者やハイリスクグループの超過死亡の原因となっている。また前世紀には3度の世界的大流行を起こし、数千万人もの命を奪った。 ワクチンは感染症予防において最も有効な手段のひとつである。現在わが国で使用されているインフルエンザワクチンは不活化ワクチンであり、症状の重篤化は予防できるが、感染そのものの予防には限界がある。米国で承認された弱毒生ワクチンは数アミノ酸が自然変異によって変化した弱毒化ウイルスであり、病原性復帰の危険性が指摘されている。 1999年に我々が開発したリバース・ジェネティクス法により、任意に変異を導入したインフルエンザウイルスを人工合成することが可能になった。本研究では、リバース・ジェネティクス法を用いて、より安全かつ効果的なインフルエンザ生ワクチンの開発を目的とした。 今回は、インフルエンザウイルス増殖に必須の蛋白質であるM2蛋白質に欠損変異を導入し、生ワクチン候補株となるかどうかを確認した。M2蛋白質に欠損変異を導入したウイルス株は、培養細胞を用いると親株と同様に効率よく増殖するが、マウスを用いた実験では弱毒化していることが明らかになった。このようにリバース・ジェネティクス法を用いることで、従来の生ワクチンよりも安全なワクチン株の作出が可能になったといえる。今後は、他のウイルス蛋白質にも人工的に変異を導入し、さらに安全で効果的なインフルエンザ生ワクチンの開発に努める。
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