研究課題/領域番号 |
13557024
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
下遠野 邦忠 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (10000259)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,900千円 (直接経費: 13,900千円)
2002年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2001年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
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キーワード | C型肝炎ウイルス / 抗ウイルス剤 / インターフェロン / レプリコン / 複製 / ゲノム / RT-PCR / リバビリン / 複製複合体 |
研究概要 |
HCV複製制御解明と抗ウイルス作用を示す物質の探索に向けた研究を展開し、以下のことを明らかにした。(1)HCVゲノム自己複製細胞の樹立。既に報告したHCV感染細胞からウイルスRNAを単離し、それを用いてウイルスゲノムを構築した。このゲノムを肝がん由来培養細胞に導入し、効率よいHCVゲノム自己複製細胞(レプリコン細胞)を樹立した。レプリコン細胞の性質を解析し、複製効率とウイルスゲノムの変異の関連を明らかにした。(2)HCVゲノム自己複製細胞から、インターフェロン耐性を示すHCVゲノムの作成。レプリコン細胞を低い濃度のインターフェロンで処理し続けることによりインターフェロンに耐性を示すレプリコン細胞を樹立した。(3)ウイルスゲノム複製が小胞体膜内の隔離された環境で行われていることを明らかにした。HCVゲノム複製は小胞体膜上に蓄積して存在するウイルス蛋白質複合体上で行われると想像されているが、その実体については不明である。本研究者は細胞膜に透過性を賦与した状態でHCVゲノム複製を行わせることに成功した。これを用いて複製活性を細胞処理の種々の条件で検討することにより、複製複合体の活性には膜成分に保護される形で存在することが重要であることを明らかにした。これらの研究成果はHCVの複製阻害剤の探索にこれまで主としてウイルス蛋白質の酵素活性を指標にしている現状の方法から脱却し、スクリーニングの方法を一層広げる事が可能になった。
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