研究課題/領域番号 |
13557044
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
久保 允人 東京理科大学, 生命科学研究所, 助教授 (40277281)
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研究分担者 |
関 則靖 三菱ウェルファーム, 創薬第3研究所, 研究員
坂井 薫 三菱ウェルファーム, 創薬第3研究所, 主任研究員
HASEGAWA Akihiro Pennsylvania University, Researcher
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
15,900千円 (直接経費: 15,900千円)
2003年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2002年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2001年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | サイトカインシグナル / T細胞機能分化 / IL-4 / Th1 / Th2 / STAT6 / SOCS |
研究概要 |
社会環境がより複雑化した高度経済成長後の日本では、遺伝的素因が強く影響する小児性アレルギーに加え、成人後にアレルギーを発症するケースが多発しており花粉症はその代表例と言える。これまで、ステロイドや免疫抑制剤等が治療に用いられていたが、その副作用のためよりアレルギー特異的に働く治療薬の開発が望まれている。アレルギー患者血清中には、アレルゲンと反応するIgE抗体が大量に存在する。B細胞がこの抗体を産生する為には免疫グロブリン遺伝子のクラススイッチが必要であり、Th2と呼ばれるヘルパーT細胞より産生されるIL-4がこの過程を制御している。IL-4は対応する受容体からのシグナル伝達系を介して、Th2の分化やB細胞のクラススイッチを制御する事から、このシグナル伝達系を抑制的に制御することは、アレルギーの治療において非常に重要な意味を持つ。我々は、チロシンリン酸化したSTAT6とIL-4受容体との結合、チロシンリン酸化したSTAT6同士の会合をTwo hybrid systemにて構築し、このシステムを用いてこの結合を阻害する化合物の検索を行った。更に我々はこれら化合物の効果を、CD23プロモーターを用いたSTAT6の活性化の測定系およびB細胞におけるIgEのクラススイッチに対する効果として評価した。その結果1万化合物より2つの候補は見つかってきた。最近我々は、サイトカイン抑制シグナル分子Suppressor of Cytokine Signaling(SOCS)ファミリー分子、SOCS3がTh2分化を促進して、アレルギー症状を悪化させる働きがあることを見いだした。この時SOCS3はIL-12に対する受容体に会合して、そのシグナル伝達系を抑制することにより、Th2分化を促進していることから、本年度はSOCS3がIL-12受容体に会合する過程を解析できるシステムを構築してきた。現在までのところ、試験管内にてSOCS3と大腸菌内でリン酸化させたIL-12受容体の細胞内ドメインとの間で会合が観察できるシステムは完成したが、ハイスロープットに応用するには感度の点からも問題点を残している。
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