配分額 *注記 |
9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2001年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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研究概要 |
小動物に対するコーンビームSPECT用のまったく新しいタイプのピンホールおよびコンバージングコリメータを開発した.これらのコリメータはポジトロン核種の超高エネルギーγ線にも対応するという大きな特徴を持つ.ピンホールおよびコンバージングコリメータであるコーンビームコリメータの使用は,画像を拡大して収集するために空間分解能が向上する.第一のピンホールコリメータは孔径1.3mm,許容角度11°とした.遮へいのための鉛厚は30mmであった.SPECTの空間分解能は,半値幅で表すと99mTcで2.4±0.4mm,18Fで3.2±0.3mmであった.このコリメータは,被写体までの距離を近づけると感度は飛躍的に向上した.しかし視野は縮小した.ラットのSPECTにおいて,99mTcおよび18F製剤とも心筋の描出に成功した.第二のコンバージングコリメータは焦点距離を200mmと短いものとし,コリメータ孔長を110mmと深いものとした.これにより被写体距離10mmにおいて1.9倍の拡大率となった.このプラナーにおける空間分解能は,半値幅で表すと99mTcで1.7±0.2mm,18Fで2.8±0.8mmであった.小動物心筋ファントムにおいては99mTcおよび18Fの両方において良好なSPECTとなった.このように今回開発したピンホールおよびコンバージングであるコーンビームコリメータにより,ポジトロン核種の超高エネルギーと99mTcの高空間分解能SPECTの収集に成功した.これらのコリメータの特徴は従来型の回転ガンマカメラに使用できることである.もうひとつの実験として焦点距離が従来のものより短いコマーシャルベースのコンバージングコリメータを評価した.これは平行型より空間分解能は向上していた.そして甲状腺シンチグラムにおいてもコンバージングコリメータは欠損部位の描出に優れていた.
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