研究課題/領域番号 |
13557126
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
伊藤 聰一郎 東京医科歯科大学, 疾患遺伝子実験センター, 助教授 (10242190)
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研究分担者 |
四宮 謙一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20111594)
高久田 和夫 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (70108223)
田中 順三 物質・材料研究機構, 生体材料研究センター・センター長 (10343831)
菊池 正紀 物質・材料研究機構, 生体材料研究センター・主任研究員 (00354267)
石井 経裕 京セラ株式会社, バイオセラム事業部, 組織工学統括研究者
麻生 義則 国立大学法人東京医科歯科大学, 疾患遺伝子実験センター, 助手 (50345279)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2002年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2001年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | ハイドロキシアパタイト / I型コラーゲン / アパタイト / コラーゲン複合体 / PLLAプレート / 頚椎前方固定 / 多孔体 / シート / 間葉系幹細胞 / 水酸アパタイト / コラーゲンナノ複合体 / 骨髄細胞 / 骨芽細胞 / 骨形成能 / コラーゲン(HAp / Col) / 頚椎前方固定システム / 骨代替材料 / コラーゲン / 骨伝導能 / 骨髄間葉系細胞 / HAp / Col複合体 / 人工椎体 / rhBMP-2 |
研究概要 |
アパタイト/コラーゲン(HAp/Col)はアパタイト結晶がコラーゲン線維のC軸方向に配向し、骨類似の構造を持っている。この複合体はバルク材であっても荷重下で分解・吸収され、その分解産物が破骨細胞を誘引するとともに、破骨細胞が骨芽細胞を誘導することが示唆された。 この知見に基づき、HAp/ColとPLLAプレートを用いた頚椎前方固定システムを開発した。ビーグル犬の頚椎にBMP-2を含浸したHAp/Colインプラントを用いて1椎間2椎体固定を行った。インプラントの脱転予防にPLLAプレートとチタンスクリュー固定を併用した。プレート固定によるインプラントの固定性向上と複合体の優れた骨伝導能の結果、上下椎体から伸びる新生骨の形成は経時的に進行した。一方、BMP含浸により術後早期に仮骨が出現し、新生骨の架橋形成が促進されるため、collapseは減少した。さらに、rhBMP-2含浸インプラントをPLLAプレートで固定することにより、collapseは明らかに減少した。HAp/Colimplantを早期に臨床応用するためには、この複合体の骨置換速度を促進する必要があると考えてHAp/Colに改良を加え、多孔体とsheetを作製した。 多孔質HAp/Colは崩れにくく弾力性を持っており、細胞が侵入しやすく、実質部(気孔以外の部分)の密度が高すぎないため、薬剤が浸透しやすく、また放出されやすい。ラットの大腿骨遠位部にφ3mmの骨孔を穿ち、多孔体を移植して骨伝導能を検討した。2週後、新生骨が形成され、TRAP陽性の破骨細胞様細胞が変性した多孔体と新生骨表面に付着していた。4週経過すると、多孔体はほぼ骨に置換されていた。HAp/Col多孔体は移植後多数の破骨細胞が動員されて吸収され、骨芽細胞による骨形成を促進することが示唆された。 長さ数mmのHAp/Col繊維をPBS内で沈殿させ、これを加圧、脱水することによって厚さ0.5,0.9,1.5,3mmのHAp/Colシートを作製した。ラット滑膜細胞由来の骨髄間葉系幹細胞をHAp/Colシート上に播種して数目間培養した。間葉系幹細胞が多数生着し、HAp/Colシートは細胞培養の足場材料として有用であることが明らかとなった。次に、ビーグル犬の両側大腿骨と脛骨顆部に骨孔を穿ち(直径6mm、長さ10mm)厚さの異なるHAp/Colシートを移植した。厚さ1.0mmと1.5mmのsheetを骨欠損部の大きさに応じて最大量挿入することにより、HAp/Colの吸収と新生骨への置換のバランスが良いと考えられた。
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