配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2001年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
|
研究概要 |
・ヒト口腔扁平上皮癌細胞株HSC3,4の2種類の細胞株にin vitroで細胞周期を負に制御すると考えられるP53、p27,p33の遺伝子を導入したところ、p53遺伝子導入によりアポトーシスの誘導が認められ、p27の遺伝子導入においては増殖抑制が見られた。in vivoにおいてはヌードマウスの背部皮下に形成したHSC3の腫瘍塊の増大がp53により抑制された。 ・プロトンポンプインヒビターの1つであるコンカナマイシンのHSC2,3,4に対する影響を検討した。コンカナマイシンはin vitroでは3種類のいずれの細胞株にもアポトーシスを誘導し、ヌードマウスの背部皮下に形成したHSC3の腫瘍塊の増大をも抑制した。 ・マウス扁平上皮癌細胞株sq1979にIL-2,IL-4,Il-10,TNF-α,GM-CSF, IFN-γのcDNAを導入し、腫瘍ワクチンを作製した。GM-CSF、IFN-γのcDNAを導入した腫瘍ワクチンにより親株腫瘍の増殖抑制効果が認められた。 ・細胞周期のG1期制御因子であるサイクリンE1,E2のヒト口腔扁平上皮癌細胞株HSC2での増殖異常への関与についての解析をおこなった。サイクリンE1の発現は低いが、E2の発現は高かった。サイクリンE1,E2のアンチセンスの導入による増殖抑制は見られなかった。また、CDK阻害因子であるp16、p21を強制発現させたところHSC2の増殖は抑制された。 ・癌の浸潤・転移に重要である癌細胞の遊走能を口腔扁平上皮癌細胞株において検討した。転移能が高い細胞ほど遊走能が高く、Autocrine motility factor(AMF),gp78の発現が高かった。HSC3にAMFの遺伝子を導入したところ、その遊走能は向上した。 ・顎口腔領域の肉腫、舌癌の後発転移に対する臨床病理的検討をおこなった。
|