研究課題/領域番号 |
13557225
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
前川 真人 浜松医科大学, 医学部, 教授 (20190291)
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研究分担者 |
近藤 明 第一化学薬品(株), 診断薬研, 主任
堀井 俊伸 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助手 (80283430)
菅野 剛史 浜松医科大学, 医学部, 副学長 (70051406)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
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キーワード | 酸化LDL / マロンジアルデヒド / 動脈硬化 / 糖尿病 / インスリン / スタチン / フィブレート / 抗酸化作用 / 小粒子LDL / 中性脂肪 / HDL / 高脂血症 |
研究概要 |
1)糖尿病患者におけるインスリン治療のLDL酸化に及ぼす影響について MDA-LDLレベルと他の脂質マーカーを比較したところ、MDA-LDLはアポBと強い相関性を有していた。そしてそれは、アポBが1150mb/dlを越えた場合に認めれる傾向があった。糖尿病患者ではアポB濃度が1150mb/dlより高い場合にMDA-LDL/アポB比が高くなり、アポBがMDAによって修飾を受けやすくなることを示していた。一方、脂質マーカーが正常なコントロールではMDA-LDL/アポB比はほぼ一定していた。そこで、インスリン、スタチンで治療している糖尿病患者でMDA-LDL/アポB比がどのような態度をとるかどうかを調べた。その結果、スタチン投与群では非投与群とMDA-LDL/アポB比に有意差はみられなかったが、インスリン投与群でにMDA-LDL/アポB比の有意な下降を認めた。従って、インスリンはアポBが高い場合であってもLDLの酸化を防ぐ働きを有しており、その抗酸化作用には注目すべきであると考えられた。 2)MDA-LDL濃度に及ぼすフィブレート系薬剤の影響について 糖尿病患者において動脈硬化性病変の予防のための薬物治療は必須である。そこで、フィブレート系薬剤の脂質プロファイル、特にLDLの分子サイズ、およびMDA-LDL,アポBに及ぼす影響について検討した。フィブレート治療におけるアポBとMDA-LDL濃度の回帰直線から、MDA-LDLを正常域に維持するためにはアポBを126mg/dl以下に下げる必要があると考えられた。このアポB/MDA-LDLの回帰の傾きは、無治療の場合のおよそ半分であったので、糖尿病患者においてフィブレート治療を行うことは、MDA-LDL濃度を下げる効果があることが判明した。
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