研究課題/領域番号 |
13557227
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高野 徹 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00263236)
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研究分担者 |
納富 継宣 栄研化学株式会社, DUGユニット技術開発チーム, チームリーダー(研究職)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | mRNA / thyroid / lymphoma / PCR / monoclonality / immunoglobulin / aspiration biopsy / DNA / Thyroid / Malignant Lymphoma / ABRP / RT-PCR / IgM / Monoclonality |
研究概要 |
甲状腺で発生する悪性リンパ腫は橋本病を基礎病変として発生するため両者の鑑別診断はしばしば困難であり、確定診断は手術による生検によらざるを得ないことが多い。この問題を解決するため穿刺検体中の細胞のIgH遺伝子のmonoclonalityを検出することで微量検体からの侵襲の少ない検査法の開発に取り組んだ。 当初は採取された検体からのRNAを抽出し、5'RACE法等でIgHmRNAのJ領域から上流方向に増幅し、IgHmRNAのmonoclonalityを検出することを試みた。しかし、この方法での陽性率は40%以下と低く、臨床の場での使用に耐えうる成績は出せなかった。この理由としては悪性リンパ腫は橋本病の組織中で、正常リンパ球に混在して発生するが、悪性リンパ腫の細胞が発現しているIgHmRNAの量が正常リンパ球に比して少ないものが多いためてあると推測された。したがってmRNAを検体として使用することによる診断法(穿刺吸引RNA診断法)の開発は困難であると判断した。そこで、これに代えて、mRNAでなく悪性リンパ腫のゲノムのIgH領域を直接増幅する方法(穿刺吸引DNA診断法)の開発を試みた。ゲノム配列のJ6よりも下流の領域にプライマーをデザインし、このプライマーとランダムにゲノムにアニールするdegenerated primerとの間でlongPCRを行う方法(hemi-DOP PCR)により、J6領域より上流約3-10kbpのゲノムを1000倍程度に増幅することに成功した。この増幅効率によれば、穿刺検体からの回収されるDNA(200ng)を用いてもIgH遺伝子のmonoclonalityの十分な解析が可能であると予測された。今後、実際の臨床検体を用いて診断効率の検討をする予定である。
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