配分額 *注記 |
12,400千円 (直接経費: 12,400千円)
2003年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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研究概要 |
初年度は体液性試料の収集を主体とし、試料に含まれる核酸が遺伝子検査用として適正か否かを質的・量的に評価した。また、検査標的分子(遺伝子)をsurvivin, k-ras, p16,p53,HTLV-1 provirus, sIL-2Rと設定し、検査条件を決定した。最終年度は、体液性生体試料の代表であるplasmaを用いて下記の検討を行った。(1)担がん患者のplasma nucleic acid(NA)を定量し、plasma DNAやRNAが検査対象になりうるかの検討、(2)survivin(SVV)mRNAの検出定量とk-ras変異率の検出、(3)SVV proteinの定量(ELISA)とCEAの測定などを行い、がんの存在診断やがんの特性のscreeningにこれらの生体試料が有用か否かの検討をした。 対象は、悪性腫瘍80例(肺癌32例、大腸癌14例、胆・膵癌12例、食道癌5例、胃癌4例、肝癌3例、乳癌5例,他5例)、健常者31例である。plasma DNA dose(Pico green法)は、担癌患者のstage I, II, III, IV間で各々11.2,8.0,6.0,10.3ng/ml(median)と差がなく、RNAを主体とするplasma NA dose(Ribo green法)は各々47.6,49,2、57.5、60.3ng/mlとstageの進行ごとに増加傾向にあった。尚,非担がん健常者の値は54,4pg/mlであった。また、このplasma NAが検査に適するかの質的評価はLightCycler Real Time PCRでβ-globin(DNA)、GAPDH(RNA)、SVVを定量すると各々1.92x10#1 copies、6.1x 10#1 copies, undetectable/5μ 1 plasmであった。このような試料にて、k-ras coclon 12変異3.8%(3/80),codon 13変異 3.8%,codon 12 or 13変異7.5%およびSVV mRNA(+)5%(4/80cases)の頻度で検出された。一方、血清中のSVV蛋白レベルは、担癌患者の各stage別で71.6(median,25-75% values of 29.0-161.8),40.7(30.5-133.5),76.9(37.8-136.0),58.4(40.7-135.2)であった。ROC曲線から得られた血漿SVV蛋白レベルの値130pg/mlをCOVとして、各区stageにおけるがんの存在診断率はstage I 30%(6/20),II 28%(5/18),III 30%(6/20),IV 27%(6/22)であった。尚、既存の血清CEAと血清SVV蛋白レベルとの間には相関はなく(r=0.125),相互に排他的で各々の感度は27.3%、28.8%で何れかが陽性の場合は48.8%となった。
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