配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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研究概要 |
簡易型SIgA測定キットの開発 本年度はまず市販のSIgA特異的なモノクローナル抗体を用いて,比濁法による測定を行ったが,おそらく抗体自体の力価のあるいは抗体のエピトープの問題により良好な測定系を構築できなかった.そこで,比濁法に適応可能なモノクローナル抗体の作製を試みた.現在,クローンを選別しているところであり,本補助期間にはキットの開発までにはいたらなかった.しかし,キットの開発に必要となる基礎的なデータは得ることができ,今後の展開に利するところは大と考えられた. SIgAレベルと感染症の関係 昨年度,2ヶ月に渡って30名の被験者から唾液を採取し,SIgAと上気道感染症の関係を調査し,SIgAの低下と,上気道感染症の発現に一定の関係があることを見出した.本研究成果は臨床スポーツ医学に掲載された.また,高強度トレーニング(試合期)のSIgAの変化と,心理的・肉体的ストレスに関する成果についてまとめ,論文としてアメリカスポーツ医学会の機関紙(Med Sci Sports Exerci)に掲載された. 本研究の結果,SIgAと上気道感染症罹患リスクには一定の関係があることが明らかとなり,今後SIgAを上気道感染症リスク把握の手段として応用することが可能であることが本研究の結果により示されたと考える.また,SIgAの測定は非侵襲的であり,その応用範囲は大と考えられた.本研究の成果により論文発表5件(国内誌3件,国際誌2件),学会発表7件を公表することができ,基礎研究としては十分な研究成果が得られたと考える.
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