研究分担者 |
仰木 裕嗣 慶應義塾大学, 環境情報, 専任講師 (90317313)
神保 雅一 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (50103049)
清水 邦夫 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60110946)
高際 睦 東京歯科大学, 数学教室, 助教授 (30306849)
宮地 力 国立スポーツ科学センター, 情報システム部, 部長 (20157647)
中園 美香 (株)数理システム, 研究員
|
配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
|
研究概要 |
本研究は,1998年度から2000年度に実施された基盤研究B「D&D実用ソフトウエアの開発」の研究成果を「DandDイシスタンスのエージェント化」に向けてさらに発展させるべく開始された研究である.さまざまな形でネットワーク上に分散したデータを必要に応じて有機的に利用するためには,表現の統一性をとるだけでなくその背景の違いも吸収し,あたかも一つのデータかのように扱える機能が必要であるが,それをXML文書として実装したDandDインスタンスをエージェントのように働かせることによって実現する「インターデータベース」が本研究の根幹をなすアイディアである.そのためには,DandDインスタンスにデータがネットワーク上のどこにどのような形で存在するかを記述するだけでなく,単位をはじめとする様々な属性や記述を形式的に記述する必要があり,DandDルールを大幅に拡充するとともに,それを理解し実際にデータを取得するサーバソフトウエアの開発を行った.このようなクライエントサーバシステムの形態をとることにより,ブラウザをはじめとするユーザのニーズに応じたさまざまなクライエントソフトウエアの開発が容易になり,ルールの変更にも柔軟に対処できることが実証できた.国立スポーツ科学センターを一つの実証現場として利用することにより,このインターデータベースのアイディアが,様々なスポーツの現場をデータ取得からモデル化にいたるデータの流れをトータルにサポートし,多くの人が有機的に関与する大きな助けとなることを実証できた.また,DandDルールはデータのViewを定義するものととらえることもでき,目的やデータの変容の段階に応じてDandDインスタンスを書き換えるだけで,参照する多数のデータベースにはいっさい手をふれずに,Viewの変化を容易に反映できることは,Data Visualizationをはじめとする各種処理の自動化の道を開くものであり,さらには,このようなインスタンスのネットワークをDandDインスタンス内に記述することにより,データの変容をダイナミックに蓄積できるようになったことは,今後のデータサイエンスの発展にとっても大きな一歩である,なお,ルールの詳細と開発したサーバクライエントシステムは,http://www.stat.math.keio.ac.jp/DandDで広く一般に公開している.
|