配分額 *注記 |
9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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研究概要 |
平成13年度は、ラクトースを出発原料として特定位置のヒドロキシ基とテレフタロイルクロリドとの反応による直鎖状のポリエステルの合成を行った。D-ラクトースのC-6位とC-6'位にある第一級ヒドロキシ基を選択的にトリチル基で保護し、第二級ヒドロキシ基を有する他の位置にはアセチル基を導入した。脱トリチル化の反応では、アシル転移が起こり、C-6位とC-4'位にフリーの水酸基を有するアセチル化ラクトースを合成した。得られた1,2,3,2',3',6'-ヘキサ-0-アセチル-D-ラクトースと二塩化テレフタロイルを反応させることにより、オリゴ糖鎖を有するポリエステルを合成した。平成14年度は、マルトースをトシル化、アセチル化して、6,6'位にトシル基を有する誘導体とし、トシル基をアジド基へと変換し、テレフタル酸との重縮合によって、分子量1850のポリアミドを合成した。また、ジ-0-カルボキシメチル-β-シクロデキストリンとヘキサメチレンジアミンとの重縮合を、水中および有機溶媒中で行い、それぞれ分子量2500と10000のシクロデキストリン含有新規ポリマーを得た。平成15年度は、アジド基の還元後にアミド化を行ってポリアミドの合成を行った。6,6'-ジアジド-6,6'-ジデオキシ-1,2,3,2',3',4'-ヘキサ-0-アセチル-D-マルトースをトリフェニルポスフィンで還元し、テレフタル酸クロリドと反応させて分子量が830の生成物を得た。これは、アジド基が一つだけ還元され、テレフタル酸クロリド1分子と反応したものと考えられる。等モルで反応させたものは、2.5量体を与えた。一方、DMF中のテレフタル酸を用いて縮合剤(N,N-ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド)により反応すると、テレフタル酸の両端にマルトース誘導体が結合したと思われる生成物を与えた。
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