研究概要 |
発電所からの排ガス量は非常に大きく,NOxとSOx濃度は100〜200ppmと低い。これをそのまま処理することは,どのような技術を用いても装置が大きくなり,運転費も高くなるためか非効率的かつ非経済的である。我々が開発した非熱プラズマを用いた,より経済的なガス濃縮技術は煙道ガスを最初に吸着剤で吸着し,それから,吸着されたガスは非熱プラズマによって脱着処理を行うものである。この技術を用いると大容量,低濃度のガスを,小容量,低濃度に変換することができる。プラズマ脱着による高濃度化技術は,大気圧,低温,低エネルギー,短時間で達成すること可能であり,さらに,吸着剤は繰り返し再生することができる。この技術はガス量を一桁以上下げることができ,この結果,設備を大幅に縮小することができる。我々の研究では,プラズマ脱着による濃縮技術と非熱プラズマ・ケミカルハイブリッドシステムを用いた革新的NOx除去システムの開発に焦点をあてた。前年に得られた基礎データを基にして,モレキュラーシーブを充てんしたパルスコロナプラズマリアクタの最適化の研究を行った。その結果,濃度を20倍以上に増加,ガス量は一桁削減させることができた。
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