研究課題/領域番号 |
13558100
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
実験動物学
|
研究機関 | (財)実験動物中央研究所 |
研究代表者 |
伊藤 守 (財団法人)実験動物中央研究所, 免疫研究室, 室長 (00176364)
|
研究分担者 |
中畑 龍俊 京都大学, 大学院・医学研究科・小児発達学, 教授 (20110744)
大西 保行 (財団法人)実験動物中央研究所, 腫瘍研究室, 室長 (70201382)
日置 恭司 (財団法人)実験動物中央研究所, 飼育技術研究室, 室長 (80208735)
田中 勇悦 琉球大学, 医・付属沖縄アジア医学研究センター・感染免疫部門, 教授 (30163588)
小柳 義夫 東北大学, 大学院・医学研究科・微生物, 教授 (80215417)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
2002年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2001年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
|
キーワード | 実験動物 / NOD-scid, γKOマウス / 免疫不全 / 異種移植 / CD34+細胞 / HIV-1 / HTLV-1 / NOD-scid,γKOマウス |
研究概要 |
NOD/Shi-scid,γKO(NOG)マウスの実用化評価のために行われた研究の結果、1.NOGマウスの生産指数、産仔回数などの生産効率を検討した結果、NOD-scidと変わらない効率を示すことが分かった。さらに、現在体重、臓器重量などの本マウスの経時的な基礎データの採取を継続して行っている。 2.NOGのヒト細胞高生着性に関連する細胞を検索した。その結果、CD11c^+およびCD11b^+細胞をそれぞれ除去した細胞でも生着性は高く、それら以外の細胞群の可能性も考えられ、現在まで特定されるに到っていない。 3.NOGマウスへのヒト臍帯血由来幹細胞移入によって、CD4+,CD8+ T細胞が分化する。また、B細胞も分化し、ヒト型抗体を産生する。その他の細胞においても、高分化・増殖性は様々な研究者によって確認され、このマウスがヒト造血モデルとして最適であることが立証された 4.ヒトPBMCを生着させたこのマウスで、HIV-1の増殖が極めて高いことが分かった。 5.NOGマウスの耳介後部にHTLV-1感染細胞を移植すると、極めて短期間で著名な腫瘤を形成し、かつ他臓器への搬種が認められた。 6.このマウスにmyeloma cell lineであるU266細胞を静脈内投与すると、移入後7日でマウス骨髄のみにhomingし、かつ増殖することによって、ヒトの場合と同様な広範な骨破壊・脊髄叢への侵入による下肢麻痺を引き起こすことが明らかとなった。 7.また、このマウスでは従来のSCIDマウスやNOD-scidマウスと比較して、初代腫瘍細胞の生着が極めて高いことが明らかになったばかりでなく、種々の腫瘍細胞の転移が認められ、腫瘍転移実験系としても優れていることが明らかとなった。 本研究期間中に、NOGマウスがヒト細胞の分化増殖のアッセイばかりでなく、ヒト疾患モデルとして極めて有用であることが明瞭となった。
|