研究分担者 |
馬木 清隆 アロカ(株), MS事業部, 課長(研究職)
佐久間 一郎 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (50178597)
矢作 直樹 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60158045)
波多 伸彦 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 講師 (50334256)
藤江 正克 早稲田大学, 理工学部・機械工学科, 教授 (20339716)
日浦 亮太 三菱重工業(株), 神戸造船局, 研究員
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配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2003年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2002年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2001年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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研究概要 |
脳神経外科,整形外科に於いて,穿刺治療支援マニプレータや骨切断ロボット等を用いた低侵襲手術や遠隔手術の支援には,MR, CT,超音波画像等を用いた画像誘導手術の開発が必要である.画像誘導手術の問題点は,患者の予測外の動きや呼吸性運動により,術中の患部位置が術前画像と異なることである.本研究では,対象患部の移動を術中画像内で認識し手術ロボットを誘導するアルゴリズム開発を行う. まず術中画像に基づいた実時間穿刺を援助するマニピュレータの開発を行った.実時間動作に対応できかつ放射線被爆のない超音波装置を利用し,動作対応画像処理アルゴリズムによる穿刺ターゲットと穿刺針の認識を実現した.ファントムの移動による穿刺経路の更新速度は最大6.94回/一秒であった.次にMRI画像撮像中の患部の移動計測を目指し,射影プロファイルマッチングを用いた移動量計測法を開発した.画像レジストレーションに必要な対象臓器の位置情報はナビゲータエコーのデータを用いた取得方法を開発した.データは実験終了後にワークステーションへ転送,処理した.作成した基準プロファイルと各時点の射影プロファイルを用いて,肝臓位置の時間変化を計算した.また計測された位置変化を基準画像に反映して肝臓を画像内で移動させ,移動後に撮影された各時点の画像との差分画像を作成した.その結果移動量計測について臨床応用に耐えうる精度を得た. ファントム実験,動物実験,オフライン臨床実験を通して,提案したマニピュレータ,アルゴリズムが動く対象に対して実時間追跡ができることを確認した.また体動や臓器全体のトラッキングを行うMRI撮影法の開発を行って,MRI誘導手術における患者の巨視的な体動補正を行う「射影プロファイルマッチング」を提案し,ファントム及び臨床実験において臨床適応の可能性が高いことが示された.
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