研究課題/領域番号 |
13559009
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
山田 廣成 立命館大学, 理工学部, 教授 (10268162)
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研究分担者 |
篠原 邦夫 東京大学, 医学部, 教授 (10112088)
千川 純一 兵庫県立先端科学技術支援センター, 所長 (20175459)
小関 忠 東京大学, 物性研究所, 助手 (70225449)
会澤 勝夫 東京医科大学, 医学部, 教授 (40074645)
伊藤 寛 香川大学, 工学部, 教授 (60112249)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
2001年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
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キーワード | 世界最小シンクロトロン / 新型高輝度光源MIRRORCLE / コヒーレンス / エネルギー干渉イメージング / 放射光 / 高精度非破壊検査 / 医療用イメージング / 光蓄積リング型レーザー |
研究概要 |
1)電子蓄積型高輝度ハードX線発生装置"MIRRORCLE"のビーム特性研究を本格的に実施した結果、放射光とは異なる新たな特質が明らかになった。指向性が高く、光源点が小さいという点で放射光のようであるが、放射光よりさらに光源点を小さくできる可能性が示された。ターゲットサイズを小さくしても、X線強度は減衰するどころか、増加が見られた。 2)従来、Brillianceを10^8光子と見積もっていたが、ピークBrillianceという概念を導入すると現号機でも10^<12>光子と推定される。さらにターゲット厚さに関わるミクロピークBrillianceで考えるならば放射光を凌ぐことが明らかになった。Brillianceは入射器のピーク電流値に関わることから、2号機であるMIRRORCLE-6Xでは100倍向上できる。従って、新しいX線発生機構は、光量のみならずBrillianceにおいてSpring-8を凌ぐことのできるX線発生機構となった。従来のX線源は特性X線を使用しているので、本光源は、制動放射を利用する初めての実用光源である。 3)この結果はビームのコヒーレンスに直接関わっている。なぜMIRRORCLEで、蝶のような軽元素で出来た組織のイメージングが可能であるかが明らかになった。それは、屈折による位相シフトではなく、白色光であることによるX線のエネルギー干渉によるものと結論された。 4)ターゲットの種類を変えて、今回購入したGe検出器およびNaIシンチレーターを用い、スペクトル測定を実施した。その結果、制動放射だけでは説明の出来ない新しい現象が観測された。詳細はまだ発表できないが、遷移放射、パラメトリック放射、チェレンコフ放射を含めた複合的な理論の再構築が必要になっている。 5)イメージングでは、ターゲットをさらに微少にしたことで、精細度を上げることが出来たのみならず、拡大像が撮像できた。即ち、ターゲットをさらに微少にすることで、光学素子を用いることなくハードX線顕微鏡を実現できることが明らかになった。医療診断実験では、骨の微細構造がわかる精細画像の撮像に成功した。今後は、フィルムの適正や医療被曝の問題を検討して行く必要がある。 6)購入したロックインアンプを用いて、微弱な遠赤外線放射光の計測に成功した。その結果、ピーム寿命が10msと予想よりかなり長いこと、入射は、60mA/ショットであることがわかった。入射効率は100%であることが判明した。
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