研究課題/領域番号 |
13571031
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
西洋史
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
寺山 恭輔 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教授 (00284563)
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研究分担者 |
栗林 均 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (30153381)
岡 洋樹 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教授 (00223991)
高倉 浩樹 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教授 (00305400)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | スターリン体制 / ソヴィエト極東 / モンゴル文字 / キリル文字 / 佐領、随丁、タイジ / オトグ、バグ / サハ知識人 / 民族学 / ソ連極東・シベリア / モンゴル / ロシア民族学 / スターリン / ナショナリズム / サハ(ヤクート) / 文字政策 / オトグ・バグ構造 / スターリン政治 / ソ連民俗学史 / ヤクーチア / オトグ・バグ / 東北アジア地域論 / シベリア抑留 / 華夷訳語 / 元朝秘史 / 遊牧封建論争 / ブリヤート / シベリア / アルヒーフ / 民族自治 / ウランウデ |
研究概要 |
寺山はシベリア、極東各地(ノヴォシビルスク、イルクーツク、ブラゴヴェシチェンスク、チタ、ハバロフスク)の史料館を訪問して史料を収集したほか、ハバロフスクでは極東各地で出版されている雑誌、新聞を大量に収集することができた。報告では、これらの史料を活用し、1930年代に強化されていく鉄道網の建設や国防・金採掘産業の拡大、それに利用された囚人労働の強化、様々な組織で極東問題にかかわった著名人物、戦後の日本人抑留者問題などについて、新事実や極東現代史探求の傾向についてまとめた。モンゴルではモンゴル文字からラテン文字、さらに現代のキリル文字へと文字表記が変遷したが、栗林は1941年のキリル文字の正書法作成に中心的な役割を果たしたダムディンスレン教授による論説を二点紹介している。モンゴル語をラテン文字化する際に弱化母音を表記しない方式を提唱した1940年の論説と、同様の原則によるキリル文字への全面的な移行を前にキリル文字正書法の特徴をまとめた1945年の論説である。岡はウランバートルの史料館で史料を収集し、1921年成立のモンゴル人民政府が実行し、清代のモンゴルの社会構造解体の画期となった行政統治制度改革について、佐領、随丁、タイジによって構成される旗の身分構造が改革の対象ではなく、近年岡自身が明らかにしてきたオトグ、バグと呼ばれるタイジ分枝集団の属民統治組織が、新たに編成されたソムへと受け継がれていったという点をある地方の具体的事例をもとに実証しようとした。高倉はヤクーツクでフィールドワークを実施した他、帝政時代から革命をへてソ連時代を通じたサハ(ヤクート)研究の歴史を概観し、ことに1920-30年代はサハ人の民族学者が初めて学術研究を展開し始めた時期として注目、近年再び脚光を浴びつつある代表的なサハ人知識人3人、すなわちニキーフォロフ、クラコフスキー、クセノフォントフ及び体制派知識人の活動、生涯に焦点を当てて、サハ研究におけるこの時代の持つ意味を明らかにした。
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