研究課題/領域番号 |
13571045
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
教科教育
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
笠井 直美 新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (20255243)
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研究分担者 |
大澤 清二 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 教授 (50114046)
綾部 真雄 成蹊大学, 文学部, 助教授 (40307111)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2001年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 薬物乱用防止教育 / 児童青少年 / タイ国 / 覚せい剤 / 尿検査 / 薬物乱用理由 / 薬物乱用防止方法 / 薬物乱用 / 白い学校計画 / 国際研究者交流 / 非行少年 / 性交経験 / 家庭環境 / エイズ / HIV感染 / 健康行動 / 民間伝統医療 / 「白い学校」計画 |
研究概要 |
タイ国では、yaabaaと呼ばれる覚せい剤(ATS)の乱用が国の存亡に関わるほど重大な問題である。また、薬物乱用とHIV感染は密接に関わっていることが明らかである。さらに児童青少年の薬物乱用者が益々増加していることも深刻な社会問題となった。そこでタイ国教育省は、教育施設からの習慣性薬物、猥褻メディア、暴力等の追放、そして教師、児童生徒のリーダー、保護者、警察、地域の指導者等の組織的な活動によって効果的な薬物乱用防止教育を推進する「白い学校」計画を2000年より全国的に実施した。 本研究では、尿検査実施を含めて「白い学校」計画を推進しているチェンマイ市内の学校を中心に調査を行い、次の点を明らかにした。 1.生徒・学生はATSの名前を授業でも知る機会を多く持っている。2.尿検査を含む「白い学校」計画実施7年間で、薬物陽性反応生徒・学生数はゼロになり、効果の高さが明かであった。3.生徒・学生の14.3%にATSの乱用経験があった。4.ATS乱用経験の理由は、主に「試し」、「友人の影響」、「人や先輩の誘い」であった。5.ATS乱用経験者が考える、人々が薬物乱用する原因は主に、「友人、仲間、先輩、後輩に勧められる」、「薬物乱用の有害性や危険についての誤った認識がある」、「薬物が簡単に入手できる」であった。6.ATS乱用経験者が考える効果的な薬物乱用防止方法は主に、「趣味に没頭する」、「規則正しい生活をする」、「運動・スポーツをする」、「悪い人と付き合わない」であった。 インタビュー記録からは、薬物乱用の原因として、身近に薬物の売人や薬物を乱用する友人の存在があるため薬物の入手が容易であること、薬物に関する教育が徹底していないこと、さらに友人関係や家庭の問題が明らかとなった。 タイ国首相の指示により、薬物に関する制圧、予防、治療、復帰および開発の全てについて強力な実施がされていることも「白い学校」計画実施に相乗効果があった。
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