研究課題/領域番号 |
13572020
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
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研究機関 | 桜美林大学 |
研究代表者 |
座間 紘一 桜美林大学, 経済学部, 教授 (30034870)
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研究分担者 |
任 雲 (任 云) 桜美林大学, 国際教育センター, 助教授 (00337891)
小松 出 桜美林大学, 経済学部, 教授 (10162041)
金山 権 桜美林大学, 経営政策学部, 教授 (40296405)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 国有企業改革 / 国有資産管理 / コーポレート・ガバナンス / インサイダーコントロール / レントシーキング / 委託代理理論 / M&A(合併・買収) / 産業構造調整 / 中国 / コーポレートガバナンス / 自動車産業 / 電力産業 / 所有と経営 / 政企分離 / 中国経済 / 企業の集団化 / 企業の株式化 |
研究概要 |
得られた知見を以下の11項目にまとめる。 1.国有企業改革の性格は現物資産所有に基づく計画の執行体としての国有企業を近代的財産権に基づく法人化=株式会社への転換によって所有と経営を分離し、現代企業への転換を図ろうとするものである。今日の到達段階は国有企業の改革の構図が明らかになり、外的市場的条件(金融証券)、内的条件(国有資産管理とコーポレートガバナンス機構)の同時的整備が開始された段階である。2.国有企業の制度問題は外部制約の弱化によるインサイダーコントロール、特に経営者のレントシーキングである。その原因は委託-代理関係の不明確さにある。3.今日における国有企業改革の重要な側面は国有資産管理である。3階層の国有資産管理の「上海モデル」は政府職能の分離、所有と経営の分離、コーポレート・ガバナンスの模範的形態である。4.3階層の国有資産監督管理機構の問題点はこの巨大な機構を誰が管理するかということである。5.グローバル競争に勝ち抜くための巨大な企業集団形成の現段階はこれら企業集団が未だ政府の保護と管理の下での育成段階にあるということである。6.金融改革は立ち後れており、従来の国有企業を中心とした改革から、金融システムと国有企業両方の改革を並行する総合的改革へと移行しなければならない。7.電力産業と電力企業の改革は様々な問題を抱えるものの、最近確実に市場化への方向で進んでいる。8.鉄鋼産業の改革は新しい戦略再構築が必要な段階にある。9.国有紡織企業の退出では、民営化コストは多大であり、中西部地域では更なる財政的支援が不可欠である。10.今日の国有企業経営者の利益請求権は「欠如」しているが、それは改革の段階性に規定された合理性を持つ。漸次的整備の必要とその形態を提起した。11.国有企業改革で蔑ろにされがちな労働者への矛盾のしわ寄せ問題について、その解決のために6項目の提案をした。
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