研究課題/領域番号 |
13572037
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
丸山 浩明 国立大学法人・横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (50219573)
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研究分担者 |
西脇 保幸 国立大学法人・横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (80228246)
仁平 尊明 筑波大学, 地球科学系, 講師 (60344868)
宮岡 邦任 三重大学, 教育学部, 助教授 (70296234)
松山 洋 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (50264586)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2003年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2001年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | パンタナール / ブラジル / 湿地 / ビオトープ / エコツーリズム / 持続的開発 / 生物多様性 / GPS / GIS / ファゼンダ / 環境犯罪法 / スポーツフィッシング / 環境保全 / 水質 |
研究概要 |
当該研究期間における主要な研究成果は、以下のようである。 1.携帯型GPSを利用して、パンタナール・ニェコランディア地区に立地するバイア・ボニータ農場(1760ha)のビオトープタイプ分布図を作成した。その結果、合計12の多様なビオトープタイプのモザイク状分布が明らかとなった。 2.生物多様性を支える多様なビオトープタイプは、雨季と乾季の交替にともない毎年繰り返される約2mに達する間欠河川の水位変動が、本地域の複雑な土地起伏と相俟って、浸水の有無やその期間、土壌の肥沃度などに顕著な地域差を生み出し、それに対する植物の生態的適応の結果として発現していると考えられる。 3.扇状地性の地形を示す本地域の形成年代には、地域的な差異が認められ、それが現在の地表水や地下水の相互関係を規定していると考えられる。パンタナールでは、湿地を維持する地表水の涵養源として地下水が非常に重要である。地下水流動系には、水質濃度の高いNa-HCO_3型(サリナの水質をもつ地下水)と、相対的に水質濃度の低いCa-HCO_3型の2つが考えられ、各地点の水質は、地下水流動系の差異や水みちの分布状況に規定されていると考えられる。 4.パンタナールでは、1980年代後半から1990年代にかけて多様なエコツーリズムが発展し、自動車道路の整備や宿泊施設(エコロッジ、ホテル、釣り宿など)の建設が進められ、観光客が急激に増加した。しかし、急速なエコツーリズムの進展は、一方で野生動物の殺傷、植生破壊、野火、水質汚染、ゴミの散乱、漁獲資源の枯渇、外来種の生態系攪乱といった、多様かつ深刻な環境問題を広域的に引き起こしている。
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