研究課題/領域番号 |
13575004
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
生態
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
菊地 永祐 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (00004482)
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研究分担者 |
竹原 明秀 岩手大学, 人文社会科学部, 助教授 (40216932)
鹿野 秀一 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教授 (70154185)
工藤 純一 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (40186408)
太田 宏 東北大学, 生命科学研究科, 助手 (10221128)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2003年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | チャニー湖沼群 / 西シベリア / NOAA画像データ / 湖水面積変動 / 内陸性塩性湖 / 植生 / 食物連鎖 / 炭素・窒素・硫黄安定同位体比 / 植生タイプ / 炭素・窒素安定同位体比 |
研究概要 |
西シベリアに位置する塩水湖チャニー湖沼群の湖水面積変動について、NOAA衛星画像による解析を進め、さらにそのGround Truthを得るため現地調査を行った。まず、1999年〜2003年までのNOAA受信データから対象範囲を切り出し、画像処理を施して、NOAAのAVHRRのチャンネル1と2から正規化植生指数(NDVI指数)を求め画像データセットを作成し、そこから水面と沿岸植生を分けた。NOAA画像データからみると、チャニー湖沼群の湖水面積の季節変化は、雪解け後の4月下旬に湖水面積が最大になり、その後6月下旬まで面積は減少して、最大面積の約3/4になり、7月、8月は湖水面積は最小になる。その後、9月から10月にかけて湖面積は増加した。この季節変化のパターンは年によって大きくは変わらないが、湖面積の変化量はその年の天候によって影響された。現地のGround Truthから、湖面積の変化は雪解け水の流入や蒸発だけでなく、ヨシの成長によっても影響を受けることが確認された。チャニー湖の一部に湖水面積の変化が現れやすい地域があることが発見され、この地域は環境変動をモニターするのに適した場所と考えられる。現地調査では、チャニー湖の環境や生物、食物連鎖構造の調査も実施した。チャニー湖で採集した生物、懸濁物、堆積物サンプルについて、炭素・窒素安定同位体比のほか、硫黄安定同位体比の測定を行い、流入河川部からチャニー湖奥部にかけての水質変化と生物、懸濁物、堆積物の炭素・窒素・硫黄安定同位体比の変化の関係について解析した。その結果、チャニー湖では河川流入部の淡水域から奥部の高塩分域にかけて、懸濁・堆積有機物やプランクトンやベントスなどの生物の炭素・窒素・硫黄安定同位体比が上昇しており、塩分の異なる水域において食物連鎖の起点となる有機物に違いあること、食物連鎖が分離していることが分かった。
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