研究課題/領域番号 |
13575029
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
苅和 宏明 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (70224714)
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研究分担者 |
有川 二郎 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10142704)
水谷 哲也 国立感染症研究所, 主任研究員 (70281681)
高島 郁夫 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (30002083)
岩崎 琢也 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (90146027)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
2003年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2001年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | げっ歯類 / ハンタウイルス / 腎症候性出血熱 / ダニ媒介性脳炎 / フラビウイルス |
研究概要 |
本研究ではげっ歯類を病原巣動物とする人獣共通感染症のうち、ハンタウイルス感染症とダニ媒介性脳炎を対象に主にげっ歯類を中心に疫学調査を行い、両感染症の極東ロシアにおける感染状況を明らかにすることを試みた。 これまでに本研究により極東ロシアのウラジオストック周辺で捕獲されたハントウアカネズミがヒトに重症型の腎症候性出血熱(HFRS)を引き起こす新型のハンタウイルス(Amurウイルス)を保有していることが判明した。ハントウアカネズミは中国や韓国、および北海道にも分布することから、東アジアでハントウアカネズミによって媒介されるHFRSが発生していることが示唆された。極東ロシアで検出されたAmurウイルスに近縁のウイルス(H5とB78株)が中国のHFRS患者から分離されていることから、これらの中国由来株の遺伝子性状と抗原性状について解析を行い、H5とB78株のSとM遺伝子全長の塩基配列を明らかにした。これら中国由来株と極東ロシアのAmurウイルスの核蛋白のアミノ酸配列はそれぞれ98%以上の高い一致率を示した。また中国株のウイルスの抗原性はこれまで知られていたHantaan型と明らかに異なることが判明した。ダニ媒介性脳炎ウイルスの北海道分離株であるOshima5-10株をプラック精製して、大型のプラックを形成する細胞馴化株を得た。本株の遺伝子解析の結果、ウイルス糖蛋白上の糖付加部位のアミ.ノ酸が変異して糖鎖が失われたことが明らかになった。さらにこの株はマウスに対して親株よりも非常に弱い病原性しか示さないことから、糖鎖の付加がウイルスの毒力に関連することが示された。
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