研究課題/領域番号 |
13576007
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
鳥居 本美 愛媛大学, 医学部, 教授 (20164072)
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研究分担者 |
松田 正司 愛媛大学, 医学部, 教授 (40173843)
金子 修 愛媛大学, 医学部, 助手 (50325370)
坪井 敬文 愛媛大学, 医学部, 助教授 (00188616)
入子 英幸 愛媛大学, 医学部, 教務職員 (60346674)
橘 真由美 愛媛大学, 医学部, 教務職員 (00301325)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
2002年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2001年度: 9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
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キーワード | 感染症 / 熱帯病 / マラリア / 微生物 / 侵入 / 遺伝子 / 寄生虫 / 赤血球 |
研究概要 |
マラリア流行地ではマラリアの選択圧によって原虫の侵入標的となるヒト赤血球表面蛋白の多型が存在するが、これに対応して熱帯熱マラリア原虫は複数の赤血球結合蛋白を発現調節して、宿主の抵抗を回避していると考えられる。したがって、流行地において熱帯熱マラリア原虫分離株の赤血球結合蛋白がどのように発現されているかを調査することは、マラリアの感染の分子機序の解明のみならず、今後のワクチン開発を行う上でも重要な課題である。本研究は、流行地の熱帯熱マラリア患者の血液を採取し、これを用いて熱帯熱マラリア原虫の赤血球結合蛋白の発現様式をmRNAおよび蛋白のレベルで解析することを目的として実施した。 先ず、一連の赤血球結合蛋白の塩基配列を基にPCR用のオリゴヌクレオチドを作成し、熱帯熱マラリア原虫実験室内株(3D7株)から抽出したmRNAを鋳型として赤血球結合分子RhopH1多重遺伝子族に関して定量的RT-PCR法による赤血球結合蛋白の転写レベル測定系を構築した。この方法により、世界各地の患者由来の実験室培養株におけるRhopH/Clag多重遺伝子族の発現様式を比較した所、転写レベルに差が見られた。一方、核酸レベルでの多型が存在すると正確な測定ができなくなるため、種々の実験室培養株間において多型現象が見られることがわかってきた。タイ国内のマラリア流行地において、熱帯熱マラリア患者から採集したマラリア原虫において多型と転写レベルの解析を継続中である。 さらに、これらの遺伝子の蛋白レベルにおける発現量を調べるため、各メンバー間で交差反応を示さない抗血清の作成を試み、5つあるメンバーのうちの3つにつき、作成に成功した。残りは交差反応を示したため、現在、合成ペプチドなどによる抗血清の作成している。作成した抗血清を用いた間接蛍光抗体法とウェスタン解析により、実験室内株において発現のパターンに異なることが観察された。
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