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フランス共和制の哲学とグローバリゼーション-普遍主義的国民国家とその外部

研究課題

研究課題/領域番号 13610003
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 哲学
研究機関東京大学

研究代表者

増田 一夫  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (70209435)

研究期間 (年度) 2001 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードフランス / 共和制 / 国民国家 / グローバリゼーション / 人権 / 共同体 / 普遍主義 / 統合 / 民主主義 / 悲宗教性 / アメリカ / 哲学 / クレオール / 非宗教性 / ヴィヴィオルカ / アーレント / 多文化主義
研究概要

フランスには、アメリカの共和制とは異なる、独特の共和主義的伝統が存在する。本研究では、その伝統に対してグローバリゼーションが突きつける課題を、思想という軸に地域文化研究的アプローチを加味しつつ考察した。
エスニック・コミュニティなどの「中間団体」を認めぬ姿勢、いわゆるスカーフ法に象徴される厳しい政教分離、人種概念を極力排除しあくまでも個人としての統合を目指す態度、明確かつ精緻な論理によって構築されたフランス共和制の原理は、一方で独特の問題を生み出してもいる。また、エスニーなどに立脚したアファーマティヴ・アクションなどの発動を困難にし、貧民や困窮者に対するフランス独自の是正措置は近年ようやく検討されはじめたにすぎない。本研究では、共和制をめぐる近年の主な理論を調べたが、なかでも注目したのが共和制は「内包的普遍主義」であるとするD.シュナペールの議論と、むしろ「共和主義的コミュノタリズム」の危険性を見るE.バリバールの議論であった。
両者の議論は、ネーションをめぐる包摂と排除をめぐるものであり、それはまた植民地主義という、いわば一つ前のグローバリゼーションをいかに位置づけるかという問いをめぐるものである。フランスは、欧米最大規模と言われるイスラーム人口を抱える。政教分離を認めぬイスラームが提起する問題は、近代共和制一般に対するものでもあり、植民地主義が遺したものでもある。この巨大な問題について、本研究は端緒に立っているにすぎない。
なお、本研究の期間中にイラク戦争が勃発し、経済的なグローバリゼーションと軍事的戦略との提携がいっそう明らかになった。そのなかで、アメリカの民主主義に関する考察が不可欠となり、「力の投影」言説に関する予定外の迂回を行わざるをえなかった。

報告書

(4件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2005 2004 2003 その他

すべて 図書 (8件) 文献書誌 (2件)

  • [図書] カール・シュミットと現代2005

    • 著者名/発表者名
      臼井 隆一郎
    • 総ページ数
      438
    • 出版者
      沖積舎
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [図書] Karu Shumitto to Gendai (Carl Schmitt and Contemporary Times)2005

    • 著者名/発表者名
      USUI Ryuichiro
    • 総ページ数
      438
    • 出版者
      Tokyo, Chuseki-sha
    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [図書] La democratie a venir : autour de Jacques Derrida2004

    • 著者名/発表者名
      DERRIDA, Jacques
    • 総ページ数
      621
    • 出版者
      Galilee (Paris, France)
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [図書] フランスとその<外部>2004

    • 著者名/発表者名
      石井 洋二郎
    • 総ページ数
      287
    • 出版者
      東京大学出版会
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [図書] La democratie a venir : autour de Jacques Derrida2004

    • 著者名/発表者名
      DERRIDA, Jacques
    • 総ページ数
      621
    • 出版者
      Paris, Galilee
    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [図書] Furansu to sono Gaibu (France and its Outside)2004

    • 著者名/発表者名
      ISHII, Yojiro
    • 総ページ数
      287
    • 出版者
      Tokyo, The University of Tokyo Press
    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [図書] 来るべき <民主主義> -反グローバリズムの政治哲学2003

    • 著者名/発表者名
      三浦 信孝
    • 総ページ数
      381
    • 出版者
      藤原書店
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [図書] Kitarubeki minshushugi : Han-Gurobarizumu No seiji-tetugaku (Democracy to come : Political Philosophy of Anti-Globalism)2003

    • 著者名/発表者名
      MIURA, Nobutaka
    • 総ページ数
      381
    • 出版者
      Tokyo, Fujiwara Shoten
    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 美浦 信孝(編): "来るべき<民主主義>-反グローバリズムの政治哲学"藤原書店. 381 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 遠藤泰生, 木村秀雄, 増田一夫, 他: "クレオールのかたち--カリブ地域文化論"東京大学出版会(印刷中). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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