研究課題/領域番号 |
13610153
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 流通経済大学 |
研究代表者 |
今井 芳昭 流通経済大学, 社会学部, 教授 (20192502)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 順序効果 / 社会的影響 / 依頼・要請 / 説得 / 応諾 / 応諾コスト / 与え手 / 受け手 / 依頼 / 自我関与度 / 精緻化見込み理論 |
研究概要 |
本研究の目的は、他者の態度や行動を変容させる場合に、どのような順序で説得の議論や依頼情報を提示することが受け手の応諾を引き出しやすいかを明らかにすることであった。すなわち、社会的影響における順序効果に焦点を当てた。 質問紙実験、現場実験、インターネット実験という方法を用いてデータを収集した。説得における順序効果を検出するには至らなかったが、段階的依頼法や譲歩的依頼法などの要請技法において(a)応諾コストが小さい場合には、段階的依頼法の方が譲歩的依頼法よりも効果的であるらしいこと、したがって、応諾コストの小さい情報(受け手から見ればポジティブ情報)から提示した方が効果的であること、(b)応諾コストが大きい場合には、依頼回数が3回になると2回の場合よりも応諾率が低くなること、(c)応諾コストが大きい場合には、両要請技法の応諾率が単純依頼法(コントロール条件)より高くなかったことが見出された。 また、受け手に一度だけ働きかける場合には、応諾コストが大きいと順序効果は生じにくいが、応諾コストが小さい場合は、ネガティブ情報から提示した方がポジティブ情報を先に提示するよりも、受け手の応諾率が高いという結果が得られた。その一つの解釈は、ネガティブな情報から先に提示することによって、(与え手が)信頼できる人物であるという印象を受け手に形成させられることである。また、対人的志向性の高い受け手ほど応諾しやすいことも見出された。他者に対して関心をもっている人、他者と積極的に人間関係を形成したいと思っている人ほど、他者からの依頼に応じようという気になるということである。
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