研究課題/領域番号 |
13610202
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
三上 剛史 神戸大学, 国際文化学部, 教授 (80157453)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 道徳 / 規範 / システム / 公共性 / NPO / リスク / ルーマン / ハバーマス / デュルケーム / パーソンズ |
研究概要 |
研究の成果は大きく分けて三つの部分に分けられる。それぞれが有機的に結び付いて全体的テーマを形成しているのだが、中身は以下の三つのサブテーマから構成されている。(1)公共性の概念的規定に関わるもの、(2)リスク社会のシステム特性に関するもの、ならびに(3)道徳と規範の可能性を問うものである。 本研究では各々のサブテーマについて理論的考察を深め、それぞれの課題に対して、ある形での明確な見取り図を示した。その具体的内容は「研究成果報告書」にまとめられているが、簡単にそのポイントを示すなら、次のようにまとめることができる。 (1)公共性概念について:「近代」的な公共性概念は、現代社会の中では一つの概念内容に収歛することが困難であり、いわば「微分された公共性」という形で様々な社会的状況に応じてそれが活用されるという点。 (2)リスク社会について:現代のリスク社会が独特の社会システムを形成しており、近代的な「頂点と中心」のある社会構想は妥当性を失いつつあり、機能分化したネットワーク状の、しかも各システムの「不知」を考慮に入れた社会システムが構想されねばならないという点。 (3)道徳と規範意識について:公共性概念の限界とリスク社会の現状を踏まえるなら、現代社会においてはもはや道徳・モラルによって社会を統合することが困難であることの自覚が必要であるという点。 以上の三点である。これらの諸点をふまえてあらためてNPOの可能性を考えるとき、それが現代のリスク社会において多様化した個人と、機能分化した社会のリスク回避に向けて大きく貢献する可能性が見込まれる。
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