研究課題/領域番号 |
13610259
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 九州保健福祉大学 |
研究代表者 |
山崎 きよ子 九州保健福祉大学, 社会福祉学部・社会福祉計画学科, 専任講師 (20331150)
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研究分担者 |
山西 裕美 九州保健福祉大学, 社会福祉学部・臨床福祉学科, 専任講師 (00320482)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ドメスティック・バイオレンス / 家庭内暴力 / 児童虐待 / 老人虐待 / ファミリーサポートセンター / サポートネットワーク / シェルター / 家庭内暴力(Violence in the Family) / ソーシャル・サポート / ソーシャル・サポート・ネットワーク |
研究概要 |
本研究は、子から親への暴力に限らず、家庭内に発生するいろいろな形態の暴力を家庭内暴力(Violence in the Family)と理解し、D.V.は、家庭内で起こるあらゆる暴力の中の一環として考える。即ち、D.Vは、暴力を温床とした家庭内では、児童虐待や老人虐待など他の暴力と同時に起こりやすいという考え方に基づく。 本研究は、アンケート調査と事例研究をあわせて行なった。これらの研究はD.V.だけに限らず、家庭内で起こる様々な暴力ということをテーマにしたため、D.V.研究だけでは見えてこなかった家庭内での暴力について、いくつかの点が明らかになった。その一つが、"暴力の連鎖"である。二つ目は"暴力のシンクロ(同時多発)現象"と"暴力の双方向性"である。三つ目は"暴力のスパイラル"現象である。このように暴力は、個人のライフコースを通じて連鎖し、また双方向性を持うことが分かった。 また、家庭内暴力の被害者が、公的な保護機関へ自ら出かけてゆき、救済を申し出ることはまれであることは、今回の県内調査でも明らかとなった。そのためには、身近な住民が、相談を逡巡する被害者の背中を押すことが必要になってくる。これらの身近な住民が、コミュニティーの中で相談員としての力を発揮するために、社会福祉援助技術演習の手法を取り入れた講座を行い、相談員のエンパワメントをはかった。 事例研究を通して、保護するためのアクセスがバラバラであり、D.V.をはじめ、「家庭内の暴力」全体を統括する部署がないことが分かった。また保護したあとも、これらの施設間の連携や情報交換などはみられなかった。 今後の課題として、家族の中に専門的に介入していくことと、家族の力を信じて回復のプログラムを提供していくことで、「家族の保全」をはかるシステム作りが早急に必要であると考える。
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