研究課題/領域番号 |
13610322
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
坂本 辰朗 創価大, 教育学部, 教授 (60153912)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | アメリカ合衆国大学史 / 女性大学人 / ジェンダー / 20世紀 / 戦間期 |
研究概要 |
5つの研究課題中、本年度は以下の二つを中心に研究を遂行した。 (1)「大学教員としての女性」についての議論(女性大学人論)は、これ以前の時代のそれと比べてどのような特徴があるのか。それは、共学大学と女性の大学とでは異なったものであったのか。 (2)大学への就職にあたって、女性を排除しようとする政策にはどのようなものがあったのか。女性の学生(大学院生)に対してはしばしばとられていた「クオータ(人数制限)」制あるいは「二重基準(男性とは異なった基準を女性に適用する)」制は、大学教員に対しては、どのような形でおこなわれていたのか。 (1)については、特に、女性大学人と学位の問題、女性大学人にとって20世紀初頭の"女性的"管理職の一つである女子部学生部長職(Dean of Women)をめぐる議論が、AAUW(ACA)の機関誌を中心におこなわれている。またこれに関連して、Rosenberryなどの何冊かの女子部学生部長職論が書かれている。 (2)については、実証的なレベルでの検討は、今回はシカゴ大学アーカイブスの調査で明らかになった、マリアン・タルボットとその周辺にいる女性大学人のみであった。 なお、この課題の遂行の基礎となる、女性大学人(アメリカ合衆国女性史の区分で言う、女性の大学卒「第二世代」の人々が対象)のバイオグラフィのデータベース化の作業をおこなった。ただし、本研究の対象となる女性大学人は、未刊行学位論文でのそれを含め、すでに一冊のバイオグラフィが書かれている人物はほぼ皆無であるので、DABやNABなどの標準的な人名録に頼らざるをえなかった。詳細な分析は次年度に譲るが、女性大学人の専門(専攻学問)分野には、予想したとおり、ジェンダーによる色分けがはっきりしており、家政学、図書館学、体育学、文学などへの傾斜が見られる。 研究の成果は、大学史研究会第24回研究セミナー(「アメリカ合衆国における女性大学教員職の形成・拡大過程の研究-アメリカ女性大学人協会を中心に」、2001年11月23日、広島大学)およびアメリカ教育史研究会(「アメリカにおける高等教育史研究の動向」2001年12月22日、京都コープイン)にて口頭発表をおこなった。これらは、論文として発表を予定している。
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