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スリランカにおける小規模金融政策の系譜―開発援助機関と知識の人類学

研究課題

研究課題/領域番号 13610358
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 文化人類学(含民族学・民俗学)
研究機関京都大学

研究代表者

足立 明  京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (90212513)

研究分担者 花田 昌宣  熊本学園大学, 社会福祉学部, 教授 (30271456)
研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードジャナサビヤ計画 / サムルディ計画 / 知識 / 小規模金融政策 / スリランカ / 知識の人類学 / ジャナサビヤ / サムルディ / 国際研究者交流
研究概要

本研究は,1990年代にスリランカにおいて展開された小規模金融政策,すなわちジャナサビヤ計画とサムルディ計画の系譜を民族誌的に描き出すことを目的とした。とくに政策決定に関わったさまざまな開発援助機関と知識の関係を明らかにし,南アジアの他の国と同様に,スリランカにおいても,なぜグラミン銀行モデルが優先的に選択されたのかを明らかにしようとした。しかし残念ながら収集した資料の分析は時間切れとなり、完全な形でここに報告することはできないが、今の段階でいいうる知見もある。それは以下の2点である。
1.小規模金融政策の会議が数十回も行われたが、そのどれを見ても基本的な語彙、概念は当初のグラミン銀行の枠組みと同じで、同じ政策立案者・研究者が、異なった場で若干の粉飾をこらして議論しているだけで、その「フォーム」に大きな変化がなかった。つまり「知識」は一つの合い言葉のように流布し、その官僚主義的で空疎なところにこのモデルの広がりうる「力」があるといえるだろう。この意味で、最初の仮説であった業界内の市場の「力」とは異なった、官僚主義における別の「力」の存在が分かってきたといえる。
2.当時のアクターへの聞き取りを通して分かったことは、彼らは多くことを記憶していないという点である。それは、上記の「官僚主義的な空疎」さ故に、仕事をこなすことのみに専念し、問題の掘り下げをさけてきたからであろう。この点は、開発における知識と記憶の問題系が明確になってきたということである。なお、この点を今回の研究では問題にし、「開発の記憶」という議論も行った。

報告書

(3件)
  • 2002 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] 足立 明: "開発の記憶-序にかえて"民族学研究. 67(4). 1-12 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 足立 明: "開発の人類学-アクター・ネットワークの可能性"社会人類学年報. 27. 1-33 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 花田昌宣: "市場原理・公的扶助・労働規律に基づく福祉指向型開発:スリランカにおけるジャナサヴィヤ・プログラムのケース"社会関係研究. 9(2). 23-41 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Adachi, A.: "Memories of development: an introduction"The Japanese journal of ethnology. 68(4). 1-12 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Adachi, A.: "Anthropology of development: an actor-network approach"Annual Review of Social Anthropology. 27. 1-33 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hanada, Masanori: "Social welfare policies based on market principle, public assistance, work disciplines"The study of social relation. 9(2). 23-42 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 足立 明: "開発の記憶-序にかえて"民族学研究. 67(4). 1-12 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 花田昌宣: "市場原理・公的扶助・労働規律に基づく福祉志向型開発:スリランカにおけるジャ ナサヴィヤ・プログラムのケース"社会関係研究. 9(2). 23-41 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 足立 明: "開発の人類学-アクター・ネットワークの可能性"社会人類学年報. 27. 1-33 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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