研究課題/領域番号 |
13610377
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
矢田 俊文 新潟大学, 人文学部, 教授 (40200521)
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研究分担者 |
梶木 良夫 神戸女子大学, 文学部, 講師 (30299078)
川岡 勉 愛媛大学, 教育学部, 教授 (90186057)
今岡 典和 関西福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (40193669)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 室町期 / 戦国期 / 赤松家 / 畠山家 / 文書 / 日本中世史 / 播磨国 / 河内国 / 室町 / 戦国 / 赤松 / 畠山 / 播磨 / 河内 |
研究概要 |
研究の結果えられた新たな知見は、以下の通りである。 1.奉書の署判者を直ちに奉行人と捉えるべきではないことを明らかにした。従来、それが十分に意識されることなく、奉書の署判者=奉行人と考える傾向が強かった。しかし、奉行人奉書とは別に、有力内衆が署判する老臣奉書と称すべき文書があることを明らかにした。 2.戦国期の守護家・守護代家の奉書の署判者は、港町を支配し、城下町を経営し、連歌会を主催し、自らの支配領域の住人の要求に応えて判物を発給する領主であることを明らかにした。署判者から考えると、戦国期の守護家・守護代家の奉書は、守護家・守護代家当主の意志が貫かれていると考えるよりも、署判者の意志が相当反映されている文書であることを明らかにした。 3.浦上則宗は守護代ではないことを明らかにし、さらに、浦上則宗は守護家の政治組織を統括し、奉書署判者として守護代以下の機関等に指示をする存在であることを明らかにした。 4.守護被官層の家格上昇の原因は守護被官層の将軍との直接的関係を基礎にして起こったことがらであることを明らかにした。 5.浦上則宗・多賀高忠・斎藤妙椿を事例として、将軍と守護被官層の関係を考察したもので、守護被官層が将軍と「直接的関係」を有していることを明らかにした。 6.守護被官層と将軍の「直接的関係」は、有力守護を中心とした幕府体制から転換して、守護被官層に幕府体制を補完させるためのもので、応仁・文明の乱をへて守護の在京制度が崩壊し全国政権としての実質的機能を失い始める将軍権力は、直臣団だけで構成されたものではなく、守護被官層によっても支えられた権力であったことを明らかにした。
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