研究課題/領域番号 |
13610393
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
榎本 淳一 工学院大学, 工学部, 助教授 (80245646)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2002年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 文館詞林 / 晋書 / 則天武后 / 遣唐使 / 賤民制 / 天聖雑令 / 『新唐書』兵志 / 阿倍仲麻呂 / 日本史 / 古代史 / 唐代史 / 漢籍 / 律令法典 / 東アジア文化圏 |
研究概要 |
1.漢籍の日本流入時期に関する研究 (1)『文館詞林』『晋書』などの唐代の書籍の日本への流入時期が、通説では完成直後とするのに対し、実際には遅れて入ってきた可能性が高いことが史料的に確認できた。また、その時期的なズレに政治的な影響があることを明らかにできた。 (2)日本古代における則天武后朝の文化的・政治的影響の現れ方は、則天朝の漢籍伝来時期と関連があることを考察した。 (3)遣唐使による書籍将来と遣唐使以後の時期の書籍将来の性格の違いを、伝来書籍の違いから検討した。 2.律令法典受容に関する研究 (1)律令賤民制における婚姻・身分標識における、日唐の違いとその社会的な背景について解明することができた。 (2)宋天聖雑令によって唐雑令を復原し、日本の養老雑令との比較により、日本古代における律令継受の特質について考察した。 (3)『新唐書』兵志を利用して唐軍防令の条文の復原を行い、『新唐書』各志の制度記事の性格の違いから唐令復原の新たな方法論を提案した。 3.東アジア文化圏の再検討に関する研究 (1)書籍など文字文化の交流を相対的に検討するために、遣唐使における通訳の問題について考察した。日本など書籍による外国文化の摂取の比重が高い国においては、相対的に通訳など音声言語による交流が不十分であったことを明らかにした。 (2)日本と渤海における海外情報の伝達のもつ政治性について、検討した。 (3)阿倍仲麻呂という一人の遣唐留学生の存在をもとに、日本と唐との間の文化交流のあり方について考察した。
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